認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

高齢親の葬儀リクエスト

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今のマイブームはこの葬儀場のこのプラン、というのがあるようです。

 

「お葬式は私の最後の大イベントなんだから葬儀場のホールで華々しくやってほしい」
「葬儀場はイヤ。絶対に、うちで、やって」
「もう、勉強会のメンバー中心の出席になるから、30人程度のこじんまりしたのがいいわ」
折々に母の葬儀リクエストはコロコロ変わります。
人様の葬儀に参列したときによかったら「これ!」と思うのでしょうか。
いつも葬儀のマイブームがあるみたいです。
妙齢の女性が「こんな結婚式がいい!」と言うのに少し似ていて、
面倒クサイけれども可愛いです。
私はいつも「はい、はい、かしこまりました」と対応しています。

 

実家を片付けているといろいろなところで
葬儀屋さんのパンフレットやら名刺やらを見つけます。
私が玄関掃除をしているときに、葬儀屋さんの店長さんだとおっしゃる方が
「お母様は?」と営業に訪ねていらっしゃって、
「ごめんなさい、今は結構です」とお断りしたこともあります。
今日も見かけたので「あのさ、この葬儀屋さんがいいの?」と訊きました。
すると、そこがいいのだそうです。
「そこで勉強会もさせてもらって、とてもよかったから」って。
母さん、フラットに眺めたらそれは勉強会ではなく
高齢者ホイホイの葬儀フェアだと思うんですが…とは言いませんでした。

とにかく、今はその葬儀場で、30人程度のこじんまりしたやつね。
承りました。


話の流れで先のことを話すことができました。
「もしも、私(フク)に万一のことがあり、
死ぬとか体が動かなくなるとかで介護帰省できない状態になったら
兄さんが私と同じことをするのは無理だから、介護施設に行くなり、考えてほしい」
と言うと、「わかっているし、ちゃんと考えている」と母。おお!
「あなたにもしものことがあれば、その時はヘルパーさんに来てもらって
お世話になることにする。それでも家にひとりで暮らしたい」とのこと。
「だからあなたはせいぜい、(自身を)おいといあそばせ」
ですって。なんだそりゃ!
それでも、母の口から、「ヘルパーさんのお世話に」が出るとは驚きでした。
自身の先々のシミュレーションをしっかりしているのにも感心しました。


もうひとつ、私から母に
「もしも今後、この間のように階段から落ちることがあれば
そのときは自室を今の2階から1階に、
変更することを約束してほしい」と伝えました。
今回母を見ていて、階段の上り下りが相当つらそうだったので、
なんとか1階を母部屋にして欲しいのですが。
わかった。でも、約束はしない(きっぱり)」。
どこまでも気ままな母。


ともあれ、話ができてよかったです。
話をしているときの母はとてもクリア&クレバーでした。
こうして私は、介護帰省を粛々と続けさせていただく、と。
この道でしか見つからない花をたくさん摘んでいければと思います。

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納戸に母からの伝言が。もちろん、母はとってもナルちゃんです。