認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

お誕生日をお祝いできたら最高だね!

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きのう、朝7時に母から電話あり。
電話の向こうで「ハッピバースデー、トゥーユー♪」と
カワイイ声で歌ってくれました。
覚えていてくれた!(=記憶することができていた!!)と、
うれしくて涙が出ました。

娘の誕生日をちゃんと覚えていて、朝から電話をすることは
今の母にとってはものすごい努力の賜物です。
メモしたり、書き置きしているのも1カ所ではないでしょう。
きっとその日一日分の労力をすっかり使い果たし、
朝からもうヘトヘトなんじゃないでしょうか。
歌い終わったあと、
「お誕生日おめでとう。ところでフクの夫ちゃんの誕生日はいつ!?」と母。
「まだまだ先だから大丈夫よ。近くなったら必ず言うからね」と答えると
「うん、そうしてね」と安心する母。
お気遣い感謝ですよ、母さん。

母は昔から、誕生日とか、クリスマスとか、季節のイベントごとが大好き。
誕生日には、離れていても、いの一番に「おめでとう!」とお祝いしたいのです。
それを達成させるべく、前日に、
「明日は私の誕生日だからね!」と伝えておくほうがいいのかなぁと
少し頭をよぎりました。
でもまあ、忘れていたら当日の日課電話(夕方)で
「今日は私の誕生日♡」と明るく伝えたら
“当然覚えていたに決まっている”フリをして
お祝いしてくれるはずだから、ま、いっか…と思っていました。
予想に反して、朝から間違えずに電話してくれるとは感激です。


母のメインカレンダーと手帳には
家族みんなの誕生日を、目立つように私が書き入れています。
自分の誕生日以外は前日には私が電話でリマインド。
それで自分の分もすべきかと思ったのです。
 ※3年前、私が母にリマインドし忘れたとき、しょげかえった兄から私に電話が。
  「ついに母さんに僕の誕生日を忘れられてしまった…」
  …あっちゃこっちゃに申し訳なかったなと思いました。
ちなみに、忘れることと愛情の深さとは関係ありませんからね。
そこを周りの人が不安に思ってはいけないし、試しちゃだめだと思います。
 ※ホントは、私は試したくなるクチですが、自分を羽交い締めします。
なにより母がいちばん喜ぶのは、自身で「おめでとう」を伝えることなので
ふだんは良き秘書に徹しようと思っています。

「55年間、フクのおかあさんでいてくれてありがとうね」と伝えると
「まだまだ、あと10年はお祝いしたいなぁ」と母がちょっとしんみり。
「なんの、あと20年でも母さんは107歳なんだから、
元気でがんばりましょうよ。あと20年、おかあさんやっててね」
と笑いあったことでした。
とても幸せで、ありがたい誕生日でした。