母が補聴器デビューして20年くらいになります。
補聴器は、母にとって何よりも大事なものです。
救急で病院に運ばれたときも
補聴器だけは肌身離さず持ち、気にしていました。
気の毒に感じたのは、以前、久し振りに帰省したときのこと。
私と入浴するときも補聴器をつけているし
眠るときもつけているのです。
部屋の灯りを消して
布団で横になってから、ああだこうだと女子トーク。
そのために補聴器をつけていて、いよいよ眠る段になってはじめて外す…
その気配がわかるので、ちょっとせつなくなりました。
それほど娘との会話を楽しみにしてくれていたのかな。
6月に帰省した折りのこと。
母のリアクションが悪いので、訝しく思い
「もしかして補聴器つけていないの?」と聞いたら
「つけてないの」と涼しい顔でおっしゃる。
あんなにだいじだいじ補聴器なのに!?
娘「どうして?」
母「聞こえるようになってきたみたいだから」
娘「あ、そうなんだ。よかったね」
…と言いながら、真横で鳴っている電話の呼び出し音に
全く反応しない母。やはり聞こえていません。
母にはとりあえず
「おかあさん、電話の呼び出し音は聞こえていないみたいだから
つけておくほうがいいんじゃないかな。
あと、兄さんが帰ってきているときも、つけておいたほうが
お互い楽しいと思うよ?」と伝えたことでした。
あの「聞こえている」自信はなんだったのでしょう!?
単に私の好奇心でその根拠を知りたいのと
もしかして補聴器の使い勝手が悪いのか??など、気になっています。
次に帰省したらいつも通り、
「だいじだいじ補聴器」に戻っているかもしれませんが。