認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

多動の母は好奇心で釣らせていただく

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実家で、午前中空きに自分の仕事をして
昼食を作るため台所に戻って来たら
ダイニングに「寿」の文字が飾ってありました。
私「これなあに?」
母「“寿”の字は縁起がいいんだって。本当は筆で書くといいんだろうけど
ないからマジックで書いたの」
と、ニコニコ。
ふうん。よくわからないけど。寿って、いい言葉です。
ことほぐ。言祝ぐ。ことぶき。
どこで見つけた情報なんでしょう? 朝刊かなぁ。


多動の母の行動の根拠は、好奇心(ワクワク)と不安の、両極です。
普段の行動を見ていると、好奇心が勝っていて
楽しそうなものにはすぐ飛びつきます。
新聞をパラパラめくりながら、おもしろそうな絵があるとすぐ
落書きをスタートしちゃう、みたいな。

ですから敬老の日プレゼンツで導入したアレクサも、
母の大好きなお歌が一緒に歌えたり、
気になるニュースを教えてくれたりすれば最高。
「おもしろそう」で釣るとのってきます。
ごきげんなときは、超陽気なステキ母さんです。

この日は午後から用事があって、私はまちまで出かけました。
2時間して家に戻ってくると
さっきの「寿」の字はすっかりお色直しして、
しかも招き猫付きになってディスプレイされているじゃありませんか。
凝ってる。…たのしそうでいいな、母さん

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招き猫は、となりのから引越ししてきたようです。…こう書いていると陽気でかわいらしいおばあちゃんですがいったん不機嫌の奈落に落ちると、いきなりギャオスが出てきます。また、いとも簡単に不機嫌の奈落に落ちてしまいます。こちらが一緒に不機嫌の波にのまれないように、ご用心、ご用心…。「あ、落ちた」と思うと、私はスッと離れ、放っておきます(・∀・) それも長くは続かないからいいのです。陽気に転じるネタを、ひとつでもふたつでも、こちらから投げられたら最高です。いつも、できるだけ、相手にとってグッドなサムシングニューをこちらで準備しておこうと思っています。わたしの心の安寧、保身のためです。