認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

見た目の年齢、心の年齢、たましいの年齢

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はた目はしっかり大人なのに、心はとても未成熟に感じられる人。
見た目は子どもなのに、心が成熟しているように感じられる人。

 
十代の前半ごろでしょうか、
人の見た目や掲げている看板から来る印象と、その中身の違いについて、
不思議に感じることが多かったです。


逆転親子もいるように感じました。
子どものほうが、親よりも、しっかりした印象を受ける親子。


見た目はそっくりなのに、心の成熟度合いが大きく異なる双子たち。
周りに双子が多く、濃くおつきあいする双子ちゃんたちが結構いたのです。


「立場」でもそうでした。
学校の先生は、成熟した大人だと思っていたのに
なんなら十代に感じられる先生もいらっしゃること(残念ながら生徒よりも年下なこともあります!)。
医師、僧侶、神職、占い師、カウンセラーやヒーラーなども同様なのだと理解するには、少し時間がかかりました。
私自身が、
人を診たり、観たりする、人の心や体を扱う方や、聖職者、特殊能力を持った方へ対する
一方的な思い込みがあったのだと思います。
なーんだ、みんな一緒じゃないか! 


心の成熟度合いは、加齢とは全く関係ないともいえそうです。
もちろん職業とも無関係です。
「見た目は子ども」をあなどってはいけないとも思います。
私よりも心が(?)成熟していると感じる小学生がたまにいますから。


逆転親子といえば、うちもそうです。
私は17歳くらいのときに
うちに訪れたお客様に対する母の行動を見ながら、
「あれ? 母は私よりも幼いのかもしれない」と感じて以来、
母のことを気にかけるようになりました。
しっかりした人は、よりちいさな人を守ってあげるべきと思っているからです。
とはいえ、私よりもずっとずっと母が老成しているところもあるのは当たり前で、
「母は私よりも幼い」という勝手な印象は、
きっと母の多動がもたらす印象だったんだなと、今振り返って思います。
ただ、「守ってあげないと」の気持ちは今も、母に対して強くあります。
あるいは、母のインナーチャイルドを、
私がダイレクトに感じ取るせいなのかもしれません。


厳密にいえば、「心」でもない。
強いて言うなら、そのときの「たましい」の年齢みたいな印象なのか。
たましいの年齢といっても、あってないようなもの。
そもそも、たましいは、くるくる表情を変えるので、
智恵が立つときもあれば、みずみずしい感動に揺れるときもあれば、
喜怒哀楽に虹色に表情を変えながら、小刻みに震え続けて、輝くものなんじゃないのかな。
ざっくり言うと、きっとどの人のたましいも似たようなものですが、
でも、自分になじむ揺れ方(自分になじむたましい?)ってあるんだよなぁ、きっと。
みたことありませんけど。

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