認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症と火の用心


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昼ごはんの仕度をしようと台所に行くと
水蒸気がモワモワ。
母が、ヤカンをガスの火にかけたのを忘れていたのです。
当の本人は、すぐそばの食卓で、自分の作業に熱中…。
「ちょっと母さん、やかんを火にかけっぱなし!!」と言うと
「え!? あれ、あ!!(ようやく湯気に気付く)」


帰省時に、焦げた鍋やヤカンが多いのには気がついていましたが
現場を目の当たりにすると焦りました。


それより遡ること20分程前。
母が台所に立つ音が聞こえたので、用心のために見に行ったら(この“用心”は、私自身のため。悪気ナッシングの母により、私の仕込みなどがパーになることが多発するため、未然に防ごうと…)
母がヤカンでお湯を沸かそうとしていました。
「私が昼ご飯を作りますからね」と念押しして、私は仕事の続きで自室へ。
あらためて20分後に「さあ、ご飯作るぞ」と台所に入ると、この有様でした。


慌てて火を止めると、ヤカンの中の湯はあと100ccくらい残っているだけで、蒸発寸前。
幸いにも、リンナイの安心機能が充実したタイプのガスコンロを使っているので
あと少し時間が経てば自動消火してくれるはずではあるのです。
とはいえ、母の火の不始末を目の当たりにして、私も衝撃を受けてしまいました。


「母さん、せっかく笛吹きケトルなんだから、
ヤカンの口のフタを閉めて、火にかけてください。じゃないと意味がない!」
とっさのことで、口調もキツくなってしまいました。
キツく言ってもできるわけじゃないのに…これは深く反省。


親の認知症の症状で困ることはいろいろあります。
なかでも、火の不始末はもっとも緊張するもののひとつではないでしょうか。
また独居ができなくなる要因のひとつに挙げられることも多いです。
一歩間違えれば大事故につながるので当然だと思います。

母は、多動のため、作業の途中でほかに気が取られてしまうと、
前にやっていたことをたやすく忘れます。
難聴だから、異常音に気付くことはできません。
なにかに夢中になったら最後、今回のように、たちこめた湯気にも気付きません。


点火したことを忘れないように、キッチンタイマーなどを活用してくれたらいいのですが、
母用に大音響キッチンタイマーを購入するも、使ってくれた試しがありません。
こういうのを使うのは、習慣次第ということなのかしら。
私はチキンなHSPで物忘れが多いことを自負するため、暮らしの中でタイマーは欠かせません。
キッチンタイマーやら、スマホのタイマーやら、一日何回使うことやら…。
かたや多動の母、今回のことも、私ほどには堪えていないというか
「もう、娘がこうるさくて鬱陶しい」オーラがすごい。
確かに、その通りだとも思いますがw。

 

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実家の台所ではこれら2つのキッチンタイマーを活用しています。ピンク:高額だったにも関わらず、ついぞ母には使われることがなかったタニタキッチンタイマー。数字を指定できるので、長時間計測に便利です。音量調整ができるのもいい ミドリ:意外に100均のキッチンタイマーが大活躍。お茶を淹れる時間やゆで卵のタイミングを図るのにはこのくらい手軽なほうがいいかも。音が小さいので耳に付かず、好みです。どちらも母には無用の長物…

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スマホのタイマーのヘビーユーザーでもあります。キッチン以外にうろうろするときは、これ。服薬の時間を計るときなどにも便利。

で、今回の対応策を考えていました。
シンプルな電気ケトルティファールみたいなのを導入しようかしら。
ちなみに、保温タイプの電気ポットは、以前買ったものの
母にはなじまず、使わないまま、納屋に入れてあります。
改善の余地あり、ということで、とりあえず情報収集しようと思います。
「タイガー電子ケトル わく子」あたりどうかしら。
「お湯が沸くまで40秒、ケトルの前で待機しよう!」の新習慣。

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とりあえず、すぐできることとして、張り紙しました。
嫌がるだろうなぁ。
「娘が帰京したらすぐに破く」に3000点…

過去記事です。こうなるとIHクッキングヒーターのことも頭をよぎるんですが
これも万全ではないのですよね。いまできることを粛々と重ねよう。
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