認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

難聴母の私に対する悲鳴を“スズ”で改善

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どうしようもないとわかってはいても、どうしても苦手なものはあって、
私の場合は母の悲鳴を聞くのがとてもイヤです。
まだ慣れません、全く慣れない。

ただでさえ、HSPのために驚きやすく、
大きな音が突然鳴ると、フリーズしてしまうのに。
目の前で、私に対して悲鳴を上げられると、
プッシュパペット(脱力人形)みたいになっちゃって、
生きていくのがイヤになります(大げさ)。
ものすごく打たれ弱い(これは本当)。


母は、難聴のせいで、人の気配がわからないために驚きやすく
驚いたときに猛烈な声を上げます。これも昔から。
しかし最近はいっそう顕著です。それも
あからさまにキャーッ!とか、そういうわかりやすい悲鳴です。
通りに響き渡るくらいの、わりと猛烈なヤツ。


たとえば洗面所で母が顔を洗っていて、同じ方向に私が行かなくては行けないとき
フクがきてますよ、きてるよ、きてるよ!
叫びながら近寄ったり
手を打ちながら、壁を打ちながら、近寄るのですが、
母が上の空のときはそれでも届かず、
「キャーッ!!」をかまされます
至近距離から叫ばれてもダメージが少ないように、
片耳押さえながら腰を引き気味に近寄りますが、それでもなお私は恐いのです。


母は胸を押さえて「心臓に悪い」と私を責めますが
申し訳ないですがこうなると、1ミリも母を心配する気持ちは残っていません。
そのとき私はつらくて絶望のさなかにいて、
もはや母をかまえなくなっています。

ところが、今回の介護帰省時はとくにそれが多くて、とてもつらかったのです。


しかし、ここで負けているワケにはいきません。


猫にスズをつけるみたいに、私にスズをつけておけばいいんだけど
1個のスズで母の耳に届くわけもないし、ホイッスルを吹き続けているのもしんどいし、
手や壁を打って近寄るのは、地味に腱鞘炎にこたえるのです。


しかし、帰省三日目に、突然ひらめきました。

スズだわ。スズを首から提げておけばいいんだわ!

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家の中にいるときは、ホイッスルのヒモにスズも一緒につけたものを
首から提げるようにしました。
母のそばに寄っていくときは、手でスズを鳴らします。
10個のスズが鳴り響き結構な音量なので、私の気配が母に確実に届くようになりました。

 

おかげで母の悲鳴は劇的に減り
私のQOLは格段にアップしたのです。やった-!

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通りにはスズの音が響き渡るようになりました。

年中クリスマス。