認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

歯茎のおできをあなどるな サイナストラクト(フィステル)後編

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(昨日記事の後編です)
歯茎にぷっくりできた小豆くらいの大きさのウミの塊を、毎晩突いてウミを出し、
(これは痛まない)
毎晩続けて半年後に、深くまで自分でえぐると(これはそこそこ痛かった)
毎日ぷっくりは現れなくなりました。
勝利の気分を味わったのですが、その2年後。


前触れもなにもなく、突然、
痛み止めでも太刀打ちできない猛烈な歯の痛みに見舞われました。
歯茎に例にぷっくりがあった歯ですが、見た目はなにも変わりません。
ほうほうの体で歯科を受診すると
当時「歯齦炎(しぎんえん)」と診断されました。
表には見えない、歯根の奥が炎症を起こし、ウミだまりができていました。
私はおできをなくしたつもりでしたが、
どうやらウミはそこにあり続けていた模様です。
口を失った火山の溶岩がどうなるか……。
歯の金属の被せ物「クラウン」のサイズが合っていなかったのかもと言われました。
長年刺激され続けて、きっかけとなることがあるそうです。子どもによくみられるけれど、高齢者にもあります。
「腫れているときに受診していたら手術ができたのに、
今のように腫れずにこの痛みでは、手術ができない」とのこと。
そこからの根治治療はとにかく時間がかかりました。
定期的に歯科医に通って、炎症を起こした歯根のウミをバキュームで吸引してもらい、
お薬を詰めます。
1本の歯の治療だけに半年かかることになりました。


ラッキーなことに、その治療期間に
歯科医に正しい歯のみがき方をしっかり仕込んでいただきました。
それまでは、幼稚園で教えてもらった「ローリング法」を実践していましたが、
歯科医で赤く染色してプラークチェックすると、みがき残しだらけ。
力を入れてみがいているのに「ほぼ、みがけていない状態」。
衝撃でした。
私の歯みがきの仕方は、当時すでに超時代遅れだったのです。
歯のお手入れに関しては、これを境に生まれ変わることができました。

日本歯科医医師会の「歯のみがき方」サイトは、
高齢者は状況別にチェックポイントがあり、
要介護者の歯の悩みも詳しく触れていてためになります。
エス・ノーで、状況に応じたポイントをチェックできます。

www.jda.or.jp


基本のみがき方は、ライオン歯科衛生研究所のサイトがわかりやすいです。
ライオンさん、さすが~!

www.lion-dent-health.or.jp


自分は正しい歯みがきができているか、
歯垢染色剤を使って
一度プラークチェック(歯垢の有無を確認)するのもいいと思います。
みがき残しが分かります。
どこがみがけていないのか、自分の歯みがきのクセが一目瞭然です。
歯垢染色剤は、液体と錠剤がありますが、私は錠剤が使いやすいです。こちら。



時間はかかりましたが、おかげでその奥歯(左下6番)は抜歯せずに済みました。
半年かけた根治治療の最終日、
「今度痛みが出たらもう知らないからね」と先生に言われて
野に放たれました。それから始まった私の歯みがき修行…。

現在は、歯ブラシのほか(電動ではなく、ふつうの歯ブラシ)、糸ようじ(フロス)と歯間ブラシ、舌ブラシを使っています。

染色剤を使わなくても、舌でするっと歯をなぞると
みがき残しはわかるようになりました。

奇跡的に、今も左下6番は、自分の歯が残っています。
豆粒ほどですが、歴代の担当歯科医さんたちが守ってくださっています。
ありがたいことです。
体の疲れは最初にここに来るようになりました。
疲労がたまるとうずきます。私のお疲れチェッカーです。


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