「先生の新刊だよ!」と声をかけると、同校卒業生の夫は「え、マジで!? 読む読む、すぐ読みたい!」と食いつきます。『映画「評論家」不満』重政隆文著。唯一無二、めっちゃ尖ってます。
大学時代の恩師から、最新刊を頂戴しました。
私は芸術系の大学の、文芸の専門を卒業しています。
恩師は超現場主義の方でした。
映画を観るなら映画館で。ビデオでの視聴は映画鑑賞ではないというポリシー。
当時は、2日に3本は演劇か映画(たまに落語も)を観に、劇場へ足を運んでいらっしゃいました。
圧倒的な数、数、数。全部現地で、劇場で鑑賞する。
あれから35年。
このご時世でも、超現場主義を徹底して貫いていらっしゃるので頭が下がります。
学生時代の私は、劇場で演劇や映画を観て、指定の書籍を読んで、
ガンガンレポートを書くことで、
貴重な単位をいただきました。講義の出席よりも現場重視でした。
学生から学科の研究室の副手勤務になってすぐの頃、
恩師と校内ですれ違い、「観ていますか?」と聞かれたので
「仕事が忙しくて全然行けていません」と答えると
「そんなつまらない大人のようなことを言ってはいけない」とたしなめられました。
そのとき、自分の言動を恥ずかしいと思ったし、
恩師をめちゃめちゃカッコいいと思いました。
「忙しい」ことを、
なにかができないいいわけにしないこと。
…それだけは今も守っているつもりなんですが、
先生、私はちゃんとできているでしょうか。
いつもは自分にあまーい私。
「はい、次いってみよう!」でのしていっておりますが
頂戴した本を手に取った瞬間、背筋がピッと伸びました。
どんなに仕事でてんぱっても、
介護でキャーッとなろうとも、自分軸だいじ。