認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

実家朝のHSP的妄想

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母の食欲に合わせてだんだんシンプルになってきた朝食(汗

実家ではだいたい朝6時半から6時45分に起床して
部屋を暖め(夏なら冷やしたり)、
前夜にまとめておいたゴミを集積所へ出しに行き、
神仏にお茶をお供えし(母がお参りするだけでいいように)、
朝食の用意をして、8時前に2階から母が起きてくるのを待ちます。
母が席に着いてからトーストを焼き始めます。


ひとりで仕度しながら、2階の気配がないと、ほぼ毎朝
「このまま母が起きてこなかったら」妄想が始まります。
すでに母がベッドで冷たくなっている妄想にはまりこみ、
「こんなことなら、昨日の◎◎くらい笑って許してあげればよかったのに」
いや、詭弁だな。いちいち笑えないから。
「こんなことなら、◎◎を探すのを一緒に探してあげればよかった」
いや、死なないとその気持ちにはならないんだからしようがない。
ひとりボケツッコミ的なことが始まります。
さらに現実的に、
「葬儀どうする? こっちであと1週間調整できるんだっけ?だめだっけ??」
なんていうところまではリアルに思い巡らせてしまいます。
そして、あれこれ妄想したせいで、すっかり寂しくなり、キッチンでひとり涙ぐんだりします。
自分が死ぬなら(だから母も)、
夜眠っているうちに逝って朝目覚めないのが理想だと常々思っていることもあり、
“母が起きてこない”をキューに、いけない妄想が進む、進む。


しかし、これで私が焦って2階に母を起こしに行ってしまったら
= 妄想が引き金でリアル行動を起こしてしまったら
  ・せっかくの母の熟睡を妨げることになる
  ・チキンな私を私自身が許せない
ので、決して起こしには行きません。
雨戸も開けずに静かに過ごし、母の自発的起床を待つ。
8時を回ると、勢いよく1階雨戸を開けて、振動で母の目覚めを促します。

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最後のほうはだいたい遊び食べが始まります。なんか召喚してんのか!?

もしもそれでも9時になっても起きてこなければ、
さすがに起こしに行っちゃうと思いますが、それまでは。ひとりでがんばる。


そして「あと5分早かったら間に合ったのに」などの自責の念を妄想。
…そこまでがセットです。


ドア振動センサーがスマホを鳴らして、2階から母が降りてくると
「おはよう!」と笑顔でお迎え。
昨日感じた怒りはなかったことに。ここは徹底しています。

母は高齢なので余計に妄想が走るだけで
自宅でも同様に、自室で冷たくなっている夫を日々妄想しています。
母が特別なわけでもありません。
大切な人はたくさん殺してしまう…ごめんな、みんな…。


自分が成長したと思うのは、
その妄想に引っ張られることがなくなったことです。
子どもの頃はこれを払うためのヘンテコ行動がありました(強迫性障害ですね)。
HSP」だからしようがないって、思えるのは超ラクです。
離見の見(りけんのけん)、メタ認知
そんな自分と生きていくなり。

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いよーっ。わたしの人生。