認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

こぶりにする 完食の喜びを演出

高齢者だから当然でしょうけれど、母は少食です。
実家で私がおさんどんをするときは、
母が完食できるように、あの手この手を尽くしています。まだまだですけどw。

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私の在宅時は、朝食は洋食のリクエスト。パンは1/2枚。それをさらに半分にして出します。目玉焼き、果物、ヨーグルト、デミタスカップ8分目の牛乳はレンチン30秒。できるだけ、15分間食べることに集中できるようにうまくもっていきます。多動さんなので、気持ちが食事から離れると途端に進まなくなってしまいます。食事のときの話題にも注意です。興味深すぎる話は、母の注意が食事からそれてしまうのでやっぱりだめ…。

パッと見た目に小さくなるように、
少なめに盛ったり、ポーションを抑えたり、
楽しげなワンプレートにしたり。

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レトルトカレー半分と目玉焼き、サラダをワンプレートにしたランチ。食べづらそうにしているときは、臨機応変に大きなトレイを使ってお膝の上で(それでもここで食べたいときがあるそうなので)。

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ある日のおやつ。メロンパンを1/4ずつ、軽くトーストしてサクサクに。カメラレンズの都合で広がって見えますが、手前のカップは母用でデミタスカップくらいの小さいもの。

ひと目見たときに、母が「おいしそう」と思うのと一緒に
「これならちゃんと食べられる」があると安心なのかなと踏んでいます。
見た目にお腹いっぱいにならないように、気をつけているつもりです。


ときどき「えっ、小さい」と言われることもあります。
そんなときには「たくさんあるからいくらでもおかわりしてください」と言えば大丈夫。
実際におかわりすることは少ないです。
一方、母が好物のもの…たとえばアボカドなど、
もっと食べたいものがあるときは、私の皿からかすめ取っていきます。

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冷凍庫にあった餃子ですが、ホットプレート出して焼きながら食べるとなかなかウケました。楽しい雰囲気は大事だと思っています。

味はやや濃いめ。
なにより、口当たりのよいもの、舌触りのよいものが好きです。
柔らかいもの、食べやすいもの、飲み込みやすいものが好き。
だいこんおろしやとろろなどの何かのすりおろし系は、毎食のようにつけています。

飲み物は冷たさ、熱さを避け、常温に近いものを好みます。
…と、母が申告してくれるわけもなく、
気づきにたどり着くまでは、熱いお茶を出して、よくイヤな顔をされました。
気遣わずにガブガブ飲めるぬるいのがごちそうなんですって。
量も、ほんの少量で十分です。

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完食できたときには、母、すごく喜びます。
この喜びを大切にしてあげたいなと思います。


母が料理をつくるときには真逆で、親の敵のような大盛りにされます。
ちょっとシュールです。
「自分がされてうれしいことをしましょうよ、母さん」と、少し思います。
言えないけど。
昔の人は「たくさん」をおもてなしだと思うのかもしれませんね。


母の少食はさておき、夫の少食と、日夜格闘しています。東京ではまじめに、一汁一菜にしようかと悩み中(いや、今実質そうなんですが)。お味噌汁と、ぬか漬けと、ほかはふりかけ3種類と佃煮類があればいいんじゃないか…と考えていたら、この構成は母が自分で用意して食べるときの食事に似ているのかもしれない。なんだかもうよくわからなくなってきました。

土井先生、ほんまに一汁一菜にしていいですか…。なんかもう、なにが正しいのかわからなくなってきました(東京自宅)。うちはうちのスタイルでいいんですかねぇ。この本好きです。「これでええねん!」の元気をいただけます。