お天気が好きです。
雨の日も、風の日も、雪の日も、もちろん晴れた日も、暑い日も、寒い日も。
日本に暮らしていると四季のうつろいまで体験できて、
ひとつの人生で倍楽しめる感じじゃないでしょうか。
雲も、風も、日差しの具合も、お天気はたえず変化します。
ひとときも止まることがありません。
万物は変化し続けます。
それをわかりやすくあらわしてくれるようでたまらない気持ちになります。
ミーハー的に感動してキャーッ!!!
母は、晴れた日に「気持ちいい」と言い、
雨の日には「つまんなーい!」になりがちです。
雨が続くと「雨ばっかり降っておかしいわね」になるし、
暑いと文句が口を突く。ときどき「異常気象だわっ💢」と怒ります。
そんな母を、面白いなぁと思いながら
「そうですねぇ」で右から左に流します。
聞き流しながら、もったいない話だよ、と、ホントはちょっと思います。
もったいないというのは、
お天気を呪うのは、天に向かって唾を吐くのと同じだと聞いたことがあるからです。
言ってもどうしようもないものを恨むのは、
神の采配に文句垂れているのと同じだとか、
運を台無しにすることとも聞きます。それもわかる。
やっぱりもったいない。
思ったとしても、せめて声に出さなければ(発現させなければ)いいのに。
…というのとも少しだけ違って
お天気についての不平不満を聞くと、お天気が気の毒だと思うことがあります。
「もしも私がお天気だったらキツいだろうな」。そういう感じに近い。
ありえませんけど。ここは想像力を働かせていただいて。
自分は平常運転なのに、
受け取ったほうが勝手に一喜一憂して、
「あんたしんどいわ、重いわ」みたいに言われて。
こっちはそういうつもりじゃないのに面倒くさいなぁ、みたいな。
面倒くさいけど、人間ておもしろいなぁ、みたいな。
…もしも私がお天気なら、です。
自宅近所に、「全国唯一」といわれる気象神社があり(高円寺氷川神社境内)、
お天気の神様、八意思兼命(八心思比顕命・やごころおもいかねのみこと)を
お祀りしています。
八意思兼命は、『古事記』天岩戸開きのプロデューサーで、
広く、知恵の神様としてお馴染みです。
この気象神社は、旧陸軍気象部(現在の高円寺北4丁目、馬橋のあたり)で崇敬されていたものが、戦後こちらに遷座しました。映画館で『天気の子』を観ていたら、突然スクリーンに登場したので驚きました。
毎日のようにお参りさせていただくのですが、
気象災害が起きた後などは、なんだか痛々しい(気がします)。
いやもう、これは完全に私の気のせいだと思うのでアレですが、
「神様のせいではありませんし、そのようなおつもりは全くないのは重々承知。
どうぞお気になさることがありませんように」とお伝えするのが精一杯。
そのくらい痛々しく感じることがあります。
これこそまったくの「気のせい」ですが。
幼い頃から177が好き、天気予報が大好きでしたので
不思議なご縁だと思いつつ、お参りさせていただいています。
そんなこともあり、お天気については、本当に困るとき以外、
どんなお天気も甘んじて受け止めたいと思っています。
本当に困ったときは、遠慮せずにお願いさせていただきますけど!
本殿の横のちいさなお社です。絵馬は下駄の形。てるてる坊主を模した照々みくじもキュンとします。