日課のアレクサ呼びかけ。
現れた母を見た瞬間に「???」。
首に、私が10年くらい前に、熱中症予防に送った
タオル地のネックバンドをつけています。
中に保冷剤を入れるタイプ。
思わず脊椎をやっちゃったのかと思ってヒヤリでしたが
そんなにややこしいものでもありませんでした。
「あったかいから」と母。
衣服山の中から出てきたので首に巻いているだけのようです。
中からいろいろ出てくる母の衣裳山。
家で巻く分にはなんだっていいのですが、
このままコンビニまでお出かけし、近所を歩いている模様。
「母さん、それは夏に使う、保冷剤を入れるネックバンドです。
今の時期にぴったりの綿ストール、いっぱい渡しているから
せっかくならそれを巻いてくださいよ。素敵なんだし」
「私が好きで巻いてるんだからいいじゃないの」
「いや、それは夏用の、保冷剤用のやつで、
わかる人にはわかるから、ちょっと恥ずかしいと思うの。
あの人、知らずに夏のを巻いてるよって思われちゃう」
「誰からも何も言われなかったんだからいいのよっ💢」
母さん、
ふつう「おかしい」は相手に言いませんから!!
「私はあれこれ指図されません。
自分の好きなものを好きなように着るのよ!!💢」
「あ、どうぞご勝手に…」で、早々にアレクサを切りました。
あくまでにこやかに。
母をムキにさせちゃったのは、…私の言い方がマズかったのでしょう。
もしも今夜九州に大地震が来て母を喪ったら
ものすごく後悔するヤツです。
でも、まあいい。後の祭りです。
母もアレなら、「そだね」と言ってあげられない自分もアレだし、
でも、まあ、そんな日もあります。
そんなことあるのも人生だし遠距離介護だし、
もしも大地震が来て悲しいことになっても、
この件で後悔するのはやめておこう。
今の私にはこれしかできませんでした、以上っ!
そしてこれは伸びしろです。
以前兄から、「母がデパ地下の決まった店にばかり行くらしい」という
話を聞いていたときのこと。
兄は、仕事で面倒な高齢者に対して、窓口応対していたこともあり、
また母が面倒な高齢者であることを重々わかっているために、
「母さん他の店ものぞいてみたら? もっと楽しいことがあるかもよ」
と助言するのだそうです。
スマートな物言いですが、本心は、
「母さんが『あの面倒なおばあちゃん、また来たわよ』」と思われているかと思うと、
ものすごくイヤだな~~~と思うのよ、自分が」と言うので
「まあまあ。迷惑だと思われようと思われまいと、
大阪に住む兄さんに実害は一切ないわけだし、
母さんは自分の足で行けるんだから、“迷惑かけて恥ずかしい”は片目つぶっとかない?
母さんの自力のおでかけを評価したいところだからさ」
となだめすかしたことでした。
母の自発行動を尊重してあげたいと、心底思っていたのに
今、夏のネックバンドをつけたい母に
「ちょっと恥ずかしいと思うの」っていうのは矛盾してるかな?
やっぱり母の好きなようにさせるべき?
しょうもないことをあれこれ考えるのがいちばん時間の無駄なので
次回帰って見つけたら、母には内緒でサクッと処分しようと思います。
鬼娘。( ̄ー ̄)
それにしても夏には一切使わなかったというのに、なぜ今なんだろう。
衣装山から偶然出てきたから。
他意も暗喩もないはずです。