認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

人の痛みは千差万別

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月曜日は3か月に一度の歯科受診でした。
といっても、クリーニングのみです。
本当はひと月に一度を推奨されますが、
大変苦手なことと、その分かなり自分でしっかりお掃除しているので
3か月に一度に免除していただいています。

もともとクリーニング後は疼きます。
前回クリーニングしてもらった後に痛みが強く出てしまい、
3日間ほどロキソニンのお世話になりました。
なんとか改善したくて今回は担当の歯科衛生士さんに相談しました。

 

そこでの歯科衛生士さんの話が印象的でした。
当然と言えば当然ですが、痛みの感受性は人によって千差万別だということ。

たとえば私は施術中、始終緊張して眉間にシワ、脂汗の状態ですが、
クリーニングしながら気持ちよくてぐっすり眠る方もいらっしゃるそうです。
「できればみなさんに眠っていただきたい。
そのくらい心地よいクリーニングを目指したい」とおっしゃっていました。えらいなぁ。

歯科衛生士さんから見ても、「こんなに歯茎が退縮してるのに痛まないの!?」
という方もいらっしゃれば、
私みたいにどこを触っても痛がる人もいるし。
本当言うと「いったいどこが痛いっていうのよ!?」と問い詰めたいくらいだと思います。

おもしろいところでは、額に手を当てておかなければ治療ができない
という方もいらっしゃるんだそうです。

痛みの感受性は一人ひとりが驚くほど違うんです。
人それぞれコワイと思う対象も異なるし、恐怖症だってあります。
みんなちがう。あくまでそれが大前提」

「あ、私も金属がコワイです。器具が全部木製だったらどんなにいいかと
いつも思っています。
怖さが高じて金属アレルギーになっていますけど」
と言ったら「やっぱり?」と笑っていらっしゃいました。

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歯石を除去するスケーラーとか、死ぬほど苦手です。ちなみに、自宅のカトラリーは全部木製。お口に金属入れたくないから(金属アレルギー発症するずっと前からそうです)。金属のスプーン加えると鳥肌と脂汗が。

つらさっていうのは決して人とは比べられないんだな。
当たり前だけど、あらためて本職から伺うと感慨深いです。
歯に限ったことではなく、どこの痛みでも同じだよなぁと思いました。
体だけじゃなくこころだって。
痛みも、傷も、ダメージも、感じ方はみーんな違います。

 

歯科クリーニングによる痛みの軽減を図るため、いつもよりも浅めにそっとやってもらいました(もとより電動の機器は控えてもらっています)。超音波洗浄もやめて、消去法で痛みの原因を探ることに。結局、施術1時間後くらいから鈍痛でした。前回の三分の一くらいの痛みの度合いなので、よかったです。

口内は私にとって、ミステリアスな自分の宇宙(人体)の始まりです。目視できるのに、ほぼ把握できないのが、体そのもの、私の大宇宙って感じです。こんなに近くにいるのに、まったく思い通りにできないところにシビれます。好き。リスペクト。
50年以上もこの体と共に生きてきて、私は何もしらないんだな、わかっていないんだなと、謙虚になります。

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