ヘルパーさん来訪_２週目 - 認知症母の遠距離介護記録

ヘルパーさんの来訪を拒否する母。
ヘルパーさんが来ることを忘れる母。

イヤなことは直前に告げるのがいいんじゃないか。
でも当日では、母が寝過ごす可能性もあります。
ヘルパーさんがお越しになるのは朝８時３０分なので
以下３度通達します。
　①前日の“日課・Alexa呼びかけ”時の最後に伝えます。
　②そして当日の３０分前にもう一度。
　③お越しになるジャストタイムにさらにもう一度。

前日呼びかけの際はごきげんでしたが
ヘルパーさんの来訪を告げると、一天にわかにかき曇り…（汗
「『もう結構』とお断りをしたわ」
「『私がやめずに行ってください』とお願いしていますから」
と言うと、猛烈に怒っていました。
「私の人生なんだから私の好きにさせなさい」
一理ある。でもここは、「私ヨシ」「周りヨシ」も入れなきゃだめです。
ゆえに私がここで折れてはいけない。
母は不機嫌なままでしたが、「また明日ね」と切りました。

【最近の過去記事。介護の「三方よし」について】

当日の朝８時に呼びかけた際は、母はごきげんで、
ヘルパーさん来訪についてはすっかりお忘れでした。
デジャブのような
「『もう結構』とお断りをしたわ」
「『私がやめずに行ってください』とお願いしていますから」
を繰り返し、母の猛烈な反発が始まり、
「ヘルパーさんなんかいらない。私はひとりで暮らしたい」
と、ギャン泣きされました。

文字通りのギャン泣き。すごいなー。母には昔からちょっと演劇的なところがあるんです。この気質は何だろう…。それにしても、これをやられるとちょっと可哀想だと思ってしまいます。うぇ～ん。

心を鬼に、ギャン泣きをスルーして
「母さんがいつまでもひとりで暮らすためのヘルパーさんなんです。
早くお越しになることになれてくださいね。
そして、お越しになったら仲良くしてくださいね。
ご用があるのでこれにて失礼しますよ」で切りました。

３０分後にもう一度Alexaをつないだ際は
さきほどのご乱心も、
ヘルパーさんの来訪のことも、またもやきれいさっぱり忘れていました。
早いな、おい。
改めて告げて、同様に
「『もう結構』とお断りをしたわ」
「私が『やめずに行ってください』とお願いしていますから」を繰り返し
また「いらない」が始まったところで、実物のヘルパーさんが登場しました。

前回とは違うご担当者でした（私も面識のあるヘルパーチームの責任者さん）。
「よろしくお願いします」と挨拶してから通信を切断するはずが、
うまく切断できなくてしばらくつながったままでした。

画面は映りませんでしたが
母の傍若無人ぶりがAlexa越しに伝えられました（大汗
ヘルパーさんに「あなた、マスクを取ってちょうだい」。
おいおい時節柄、ないっしょ。ヤメテ、母さん……。
でもヘルパーさんはさすがプロ。
いったん顔を見せてくださったあとで
「こんな顔をしていますよ。
決まりですからマスクをつけさせてくださいね」
と華麗な対応。さすがです。
そこから母は、ヘルパーさん相手に、
自分の社会活動の自慢と、いかに体が元気かの猛アピールを始めました。
今やそのふたつが、母自身の大事なプロテクターでもあるのでしょう。
他人ならスルーできるんですが、肉親には気が遠くなる内容です。
いっそ気絶したい。
でも、これはもともとの母の性格で、認知症のせいでもありません(T^T)
謙遜とはほど遠いタイプの気質です。
まあいい。
対処法はあらかじめ、「母の取説」として、
ケアマネさん、ヘルパーさんに渡してあるので、
きっと適当に、上手にやってくださるはずです。
ごめんなさい。よろしくお願いします。
そっと、今度こそ本当に通信を切断しました。

午後ヘルパーステーションに電話して、
お越しになったヘルパーさんにあらためて母の様子を伺うと、
「最初は眉間にしわを寄せて険しい表情でいらっしゃいましたが
徐々に落ち着いて、掃除機と洗面所掃除はさせてもらえました」
とのことでした。冷蔵庫の中のものを廃棄するには至らなかったそう。
全然OKです。まずは母が慣れる所からスタートです。
「まだしばらくこの状況が続くでしょう。
娘さんもご心配だとは思いますが気長にいきましょう」
とおっしゃっていただきました😭

夕方の
日課Alexa呼びかけでは母、たいへんごきげんでした。
今日はまたデパートに出かけたそうです。そして
「早々にお風呂入っちゃった、きもちよかったわ～」と言うのは
ヘルパーさんに洗っていただいてピカピカお風呂だったせいでしょう。
ごきげんなにより。
もちろんなにひとつツッコミませんでした。