認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

気管支内視鏡検査にビビる_肺がん検査

土曜日の、Alexa呼びかけです。
スマホでつないだら私のレンズにふんわりフィルターがかかっております。
なにか油汚れですかね。

Alexa越しに見る秋らしい母の装いを大いに讃えました。
母、気を良くして
「もうすっかり秋ね。暦の上では今何月だったかしら?」
その言い方は…何月かわからなくなって、私にカマかけていますね。
まあいい。

母は、私の夫の病気について
全く触れなくなりました。……忘れたようです。
おそらく、本当かどうか自信がなくなってきたので
言わないんじゃないかと思います。
私も、その件について、触れられるよりもスルーされるほうが、
ストレスがないので助かります。


母の訪問介護のことで一喜一憂しながらも
粛々と夫の肺がん検査が続きます。
この週末は、一連の検査で最もヘビーとされていた
気管支内視鏡検査を無事クリアできてホッとしています。
すべて終わったかのような開放感!(違


【夫についてのエクスキューズ】
夫は私とは全く異なるタイプで、自分の病状や、どんな検査をするのかなどについて、まず検索しません。自分の苦手な医療関連や手続き関連等々は、基本私に丸投げです。非常に潔い。それが肺がんの検査であっても変わりません。
私は、何事もチーム内で得意な人がやればいいと考えるタイプなので、丸投げ夫に対してもストレスは全くありません。
ただ、時々、私に対する夫の「感謝」が不足していると感じると、「足りない。盛大に感謝してほしい」とハッキリ言います。夫は相手の気持ちを察することも苦手だし、興味もなさそうなので、言葉にして伝えるようにしています。明言すると、夫は誠意ある態度で応えようとはしてくれます。明言しない限り、ほぼ期待できません。察することのできない夫に対して「察してほしい」は無策でしかありません

 

夫が今回受検する気管支内視鏡検査は、
グーグル先生に教えてもらって
検査内容を予習すればするほど気持ちが萎えてしまいます。
もしも自分がやれと言われたら
だが断ると即答する類いのものでした。
鎮静下で行ってくれるならまだしも……。
「鎮静下」も一概には推奨できない、と言われることは百も承知で、それでも鎮静下を選択したい。自分ではなく夫のことなので。

 

夫に告げるのも酷なようで結局言わずじまい。
悩んだ末に一か八か、
当日の予約票の提出と同時に下の内容の申し送りをつけました。
「診察時にお伝えし損ねましたので、
ご担当の先生にお伝えください」と言って
以下のメモに夫の情報を明記し、夫を送り出しました。
夫には、
今日の検査はヘビーだから、とにかくどんな小さな違和感も、
決して我慢せず先生に伝えるように言いました。
「伝えたらきっとラクにしてくださるから」。

 

【以下、夫の情報として申し送り】
◎(夫は)嘔吐反射が強いです。
◎(夫は)錠剤を飲み込めません。
そのため、できるだけ鎮静下での検査を希望します。


検査室に入る夫を見送り
内視鏡検査の待合室で夫の仕上がりを待っていましたが
検査を終えて出てくるみなさんの模様はインパクトたっぷりでした。
夫、大丈夫だろうか。

 

予定の終了時間を大きくまわったころ、
医師風の方が受付のナースに
「薬剤を多めに使っているから」と話しているのが聞こえたので
夫の検査を沈静下で行ってくださったのだろうと推察しました。
やがて迎えの車いすがやってきて、
乗せられた夫が現れました。
「ぜーんぜん痛くもこわくもなかったよ。
今までの検査でいちばん楽チンやったわー」

夫、麻酔でラリっとるやないか。


とにかく鎮静下で行っていただけたようで、
心底ホッとしました。

 

その後麻酔がやや醒めて、
「体調、絶好調!」と勘違いしている夫が
「今日はこれから絶対ディスクユニオンに行く!!」とゴネるので
こいつもう一度鎮静剤打ったろか(違 と思いました。
※「ディスクユニオン」は中古レコード店。夫の聖地です。彼はレコードマニアで、休みのたびにここへ吸い込まれていきます。


この日の夫の吸い込まれたい欲望を、何とかへし折って帰宅しました。
夫、私にダメモトで言ってみて、
通るかどうか「フクチャレンジ」しているようなフシがあります。
まさか私が首を縦に振るとは、ゆめゆめ思っちゃいないのでは!?

 

夕方になるとガンガン夫の熱が上がってきました。
ナースに聞いていたより熱が高いので、指示されていたとおり
病院に電話して相談しつつ対処。
夜更けには順調に下がり始め、一安心しました。

この発熱の傾向からすると、
検査時に結構切り取ることができたのでは!?と推察しました。
誰にも確認できないのがモヤモヤするんですけど。
まあいい。


自分の織りなすモヤモヤとうまくつきあうのが
私の人生の課題なのでは?
最近思うことがあります。
いいんです。
モヤモヤはモヤモヤのままで。

切って(←多分)、晴れ晴れな10月1日のお空です。