認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

受診時には録音

叱られることかもしれませんが
夫の肺がんとか、以前の母の病気とか、
深刻な病気で受診するときは
こっそり音声を録音させていただいています。

受診時の録音には使い慣れたICレコーダーを利用しています。自分のPCと相性がよく、文字に起こすときに便利だからです。スマホのアプリのボイスメモ(写真下)なども活用できるかと思います。

こっそり、というのは、
夫の肺がん初診時の立ち会いで、大きい先生とお話しする際に
「すみません、録音させてください」と申し出ると、
そのためには書類が必要なこと、
あちら側も同様に録音しなくてはならないこと、
などを告げられて、途端にバタバタになってしまいました。
手筈を整えるのにも先方は時間がかかるようで
「ならば結構です」と申し上げました。
そんなに身構えさせてしまうものなのかと、正直、少し驚きました。
「今日は重要なことはしゃべりませんから大丈夫」
とおっしゃいましたが、
ことの大きさは患者が決めることでは?とちょっと思いました。


証拠を残したいわけではありません。
自分の不得手のフォローをしたいのです。
ただでえ緊張する医療機関で、
医師との会話中には専門用語も多く、
こちらがコミュニケーションに専念すると聞き逃しも増えます。
立ち止まって突っ込むのもはばかられることだって少なくない。
その場の雰囲気に呑まれることは必須ですから
あとでいいからしっかり、じっくり、医師の言葉を伺いたいのです。
むしろそれでしか冷静には聞けません。

とはいえ、もめるのはイヤなので、こっそり録音させていただきます。
うちに帰ったら即座に音声を文字に起こしてみて、
はじめてじっくり納得します。そういう作業を経て
キャッチし損ねていた「言外」が初めてわかったりもします。
理解に時間がかかるタイプなんです。

そもそも、
素人が、医師と面と向かって会話する受診のシーンで、
なにもかもわかる人はいったい何人いらっしゃるのか。
これから先、年を重ねるにつれて
どんどんわからないことも増えるだろうに。
録音を聞いて文字に起こして理解することで
こちらの、聞き取りがたい、即座に理解しがたいという
ウィークポイントはかなり解消できます。

 

調べてみると受診時の録音は
「法律違反」にはならないけれど(自分事なので盗聴にはあたらないらしい)
嫌がる医療機関は多いようです。
調べた限りでは、許可を得ようとするとイヤそうな顔をされるらしい(私もそうでした)。
大切なこちらの体の話なんだし、堂々と、
「録音しなくて大丈夫ですか? どうぞどうぞ」
本当は医療機関側から勧めてくださることを願います。
もしくは、音声入力をしたものを文字でくれてもいいんですが。
だってこれから高齢化の一途なんですから。


先日受診した「歯科ペイン科」では、先生がポイントを手書きにして付箋をくださり驚きました。まあ、付箋を使うこと自体が、治療法の一環でもあるんですけどね。この日は自分ごとだったので録音忘れて「しまった」と思っていたところなので感動しました。歯科ペイン科…舌痛症などの受診を始めました。