認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

介護度どうなる!? 介護認定調査終了

 

1枚目)日記代わりの手帖に予定を書き込む母。 2枚目)調査員に渡した資料。右上の手書きメモは、医療や介護従事者に母を見ていただく際に、事前いつもにお渡しするものです。相手に心のハードルを下げてやさしくしていただきたい一心で。

月曜日の朝から、介護認定調査のための、
実家市の調査員さんがお越しになりました。

事前に、
 ✔ 身体状態は1カ月以内の状態、
 ✔ 精神面は1週間以内の状態が認定判断の俎上にのぼる
 ✔ なにかあれば紙にまとめてもらえると助かる
と伺っていたのでレポートを作成(上写真)。
ぎゅっとまとめられずに、A4サイズ4枚にわたるものに(汗。
母に隠れてサッとお渡ししました。
※見やすいように14ポイントで作ったからかさばっただけです。
※お越しになってすぐにサッと渡し、調査員さんに目を通していただく間、母に「では先に体温を測っておきましょう」と別室で検温してもらい、時間稼ぎをしました。少しでも落ち着いてレポートに目を通してもらうためです。

 

調査員さんは、長谷川式を簡単にアレンジしつつ、行ってくださいました。
モノを3つ見せて内容を問うものは、最終的にはしませんでした。
「そんなもんわかるわけなかろう」というご判断です(汗。
まあいい。その通りだし。本人はショートカットにも気付かないし。
どんなふうに一日を過ごすかを聞かれても言えなかったり、
母の先生キャラが登場し、話が大脱線してあわわ…。
季節も言えなかったり、
「春」はわからない。でも雰囲気はわかっている。春にまつわる文学を紹介し始めた。
もちろん今日の日付もかなりあやしく、
取り繕い用の大きな電子カレンダーを見ますが、月日で日付を言うことはできませんでした。
調査員さんには、普段の状態に近い母を見ていただけたように思います。
短期記憶に穴が開いている様子もよくわかっていただけたのではないでしょうか。
母、ご近所さんやお友達なら煙に巻くことができても、
プロ相手には無理でした。プロは手強いw。

母との面談のあと、今度は調査員さんが私への聞き取りです。
3年前の前回できて、今回できなかったこととして、
前述した「日付の認識」や、「一日の過ごし方を述べる」などを挙げられ、
母を聞き取りした状況と私への聞き取り、提出した申し送りから、
率直に言って、
要介護1で週1回という
レベルではないのでは?
本来は、週2、3回とヘルパーさんが
入ったほうがいい状況と考えます」

とおっしゃいました。私が慌てて
「母の心の平穏を第一にしたいので、今のまま週1訪問介護で充分です。
週2、3の訪問介護は、まず今の母が受け入れられないでしょうし、
できないことは多いですが、本人ごきげんに暮らしていますので」
とお伝えしました。
「現状維持のサポートで構わないのですね? わかりました」。
母の、【バスに乗ってお出かけ】は、やはりここでもかなり驚かれました。

 

余談ですが【バスに乗ってお出かけ】について。
母はバスに乗ると、必ず最後部座席の番長席に向かいます。そこが母の指定席。
民生委員さんも、バスに乗ったら母がいないかどうか、チラッとそこを確認するのだとおっしゃっていました。
母は、病院の受診はできませんが、デパートやスーパーで対人なら買い物ができます(機械にお金入れるタイプは無理)。
今の母にとって、できることはすごくうれしい、生きている実感なんだろうなと推察します。
そうだよな、母の成功体験を増やさねば…。話がそれました。

 

面談の最後のほうで
「介護するのは娘さんおひとりですか? (フクの)ごきょうだいは?」と聞かれたので
「上にひとりいますが、気質の問題で
この状況を直視できず、介護要員は私ひとりです」とだけ応えました。
それ以上はきょうだいについて別に訊かれませんでした。ありがとう、調査員さん!!
遠距離介護を気遣っていただいて、温かくしていただいて、感謝です。

 

それにしても、テストされてできない母を横で冷静に見ていると、
私自身がしょんぼりした気持ちにもちょっとなりました。
本当ならすごく張りきって、いいところを見せたいのに、
答えられずに「うっ…」となる母が可哀想だったのです。
そんなこたあ忘れてしまえ、母さん!!
大丈夫、次の瞬間には回復しますw。まったく引きずりません。母も私もw。
現実は、なかなか進行しているふうな、母の認知症
前回の介護認定以来、この3年間で起きた問題は、
ご近所さんのご厚意や本人の強運で、巨大台風に発展せずに済んでいること。
防犯カメラの設置にしろ、警察の方に勧めていただいたおかげだし。
それでも身体介護は全然不要。これにはホント助かります。
である以上、週1訪問介護でまだ大丈夫だと考えます。

だって長らく訪問介護なし、
月1の1週間介護帰省だけでしのいできたんですもの。
それに比べりゃ今天国!!

 

面談が終わり、調査員を見送ったお昼時に母に
「よい感じの方でよかったですね、母さんに関わる方は
みなさん親切で、母さんの人徳ですね」
と言ったらニコニコしていました。よしよし。
実際、看護師免許もお持ちだとかで、痒みのある肌をみていただいたりと、
とても親切だったのです(あっさり脱ぎまくる母に大汗)。


お彼岸だし父の墓所へ。「父さん、これでいいですかねぇ」と報告してきました。

そのあと、まちへ出かけ用事をバババと片付けながら考えました。
社会一般の定規ではかると、あれもこれも「できない」母ですが、
別に家の中では「できない」ことはどうでもいいんだよなぁ。
家族が責めなければ、気にしなければOK。
できないことを気にせずに、母自身が楽しいと感じたり、
ワクワクできるのがいいよなぁ。
母は母。評価は評価。私が評価に振り回されないようにしましょ。
※と言いつつも、要支援に介護度が下がることがあれば、異議申し立てを行う予定です。


というわけで、
母さん、このまま元気なおとぼけで、
陽キャ、GOGOですよ!!