認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症母、うわさ話厳重注意!

今回の介護帰省振り返りです。
おかげさまで、母は変わらずごきげんさんに過ごしていますが、
短期記憶が10秒持たなくなってきています。

母が目で情報をとらえ、その情報が脳に行く間にすでに齟齬が生まれ、
メモしようと手からアウトプットするときには、
もとの情報がねじれている感じです。
ちょっと“惜しい”感じで…(汗。

 

帰省したら、母が予定を記入する3月のカレンダーの月末に
「民生委員◎◎さんお疲れ様でした」と書いてありました。
それを見て「ええっ、◎◎さん、民生委員をお辞めになるの!?」と母に尋ねると
「民生委員は年齢制限があるから時期がきたら辞めなきゃいけないのよ」と母。
「へえ」と聞きながら、その場は話を変えました。
妙だな。◎◎さんは、定年(?)はまだまだ先なはずなんだけどなぁ。

 
民生委員さんへご挨拶にお持ちしたはり重(大阪)の焼き豚。安定のおいしさ。

いつものように帰省のご挨拶に伺った際に
「3月末でお辞めになるんですか?」と尋ねたら
「どうして!? 辞めませんよ! 
フクさんに黙って辞めるわけがないでしょう!!」
と即座に返してくださり、安堵しました。
母の誤解をお伝えすると、
「『民生委員の△△さんが今度お辞めになる』とお母さんにお話ししたのが
私が辞めるに変わっちゃったんやねえ」としみじみおっしゃっていました。

 

民生委員さんによると、
最近の母はこうした勘違い、記憶違いが少なくないそうです。
「町内の□□さんが入院した」と誰かから聞くと、
民生委員さんに話すときには「○△さんが入院したらしい」になるそうです。
別の人として認識してしまっています。
両者とも母の少し遠い知り合いで、直接喋ることもなかろうから、問題もなかろう。
そう判断すると、民生委員さんは
「あえて否定も訂正もせず、お母さんに話を合わせている」とおっしゃっていました。

 

なんだか、いろいろ申し訳ございません。
かといって母に注意しても始まりません。
うちに帰ってから
「母さん、◎◎さんは民生委員をまだまだ続けるそうですよ。
なにかの勘違いだからこのメモは消しましょうね」
と、ふたりで一緒にカレンダーに書いたメモを消去しました。
…まあいい。

こちらはお隣さんに差し上げたくて手配した、京都のkoeドーナツ。やさしい味わいでした。

 
また別の日、ご挨拶をしてお隣妻さんと立ち話したときに
「平熱が低くて、朝は34度台なのよ」と伺ったので
お隣からのいただきものを母といただきながら
「お隣さんは体温が低くて34度台なんですって」
と、何の気なしに母に伝えたら、10分後には
「ねえ、お隣さんはいつも37度以上の熱があるのよ」
と深刻そうに母に言われました。
「ちがうちがう、母さん、私が悪かった。
それは大きな誤解だから忘れてください。
そんなことまったくありませんから!!」

母が忘れますように、忘れますように、忘れますように。

 

家庭で、人の噂話をした私がいけませんでした。
ほんとうにごめんなさい。
もう決して、決して、いたしません。