デイサービスで張りきりすぎたのでしょうか。
翌日の土曜日、母はほぼ横になっておりました。
かろうじて配食のお弁当は取り込んでくれましたが
見事なまでにベッドに横たわり続け。
具合が悪いのかと尋ねると
具合は悪くないけど眠い…のだそうで
欲するがまま、寝かしておきました。
夕方7時にひとけのないダイニング、寝静まった母。モノクロの家の中にしょぼ~~~~ん。
翌々日の日曜朝からはふつうに始動。
表情は明るい。大丈夫。
もしかするとちょっとオーバーワークだったかもしれません。
それでも母自身は「たのしい!」と言ってはばからず、見守ります。
今週、私の帰省に合わせて担当者会議があるので、
ちょっと相談してみます。
それからその帰省時に、母のデイサービスの模様を
母には内緒で見学させていただく運びになっています。
母の様子も確認したいですし、施設も見学させていただきたいし。
ところで、ケアマネさんが、初回の体験デイサービスのあとで
施設運営側に、母の参加についてを、詳細を聞き取ってくださいました。
そこで伺った内容は私にとっては奇跡的にうれしいことでした。
ざっくり言うと、
「デイサービス側のスタッフが手薄になっているところに
母がうまくはまって、利用者さんを楽しませてくれる」
ことを評価していただいたようでした。
ケアマネさんから伺ったことをまとめると、
デイサービスにはそれぞれ目的があって、
今回お世話になっているデイはリハビリ系と
入浴などの介護補助をすることがいちばんの目的だそうで。
「目標達成に励むあまり、
利用者さんを「楽しませる」ことはおざなりになっていたかもしれない」
という気づきがあったのだそうです。
母が加わり、入浴待ちや順番待ちの時間にレクレーションを行うことで
利用者の皆さんが喜んでおられたとのこと。
「正直、利用者さんがあんなに笑顔になられることを初めて知って
自分たちも考えさせられることが多かった」
のだそうです。
とはいえ、母はほぼ空気を読めないし、至らずできないことも多く、
そこをスタッフのみなさんにサポートしていただいたからこそなのですが、
ありがたい評価だと思いました。
母が裸の王様にならなくてよかったです。
いや、どうだろう?
…まあいい。
ケアマネさんから伺った続き。もうひとつ先方に喜ばれることとして、
母はベースが完全にボランティアなので
自身の労力をお金に換算しないことも、運営側は助かるのだそうです。
お金のクレームの心配なくまかせられるというか。
利用者さんの中には、とくに男性は
『こんなに長時間拘束して、なぜ賃金が出ないのか!?』と
おっしゃる方もいらっしゃるそうです。せつない。
とにかく、今回の目的はまず、母に
問題行動(子どもへのお菓子配りや妄想)を忘れてもらい、
なんなら第二の人生を謳歌してもらいたいわけです。
母にやり甲斐を味わわせていただけるのなら
母の素晴らしい才能を再利用していただけるのなら
こんなにうれしいことはありません。
それにしても91歳になってなお
芸は身を助ける。すごいねぇ。
担当ケアマネさんは、デイサービスへの通所前から、「施設と◎△さんのマッチングはきっとうまくいくと踏んでいます」と力強くおっしゃっていました。デイはどこも忙しく、母は手薄なサービスを埋める貴重なワンピースたり得ると、見込んでくださっていたのです。きっと施設側にアピールしてくださったのでしょう。また「ここがだめでも別のところがあります。ここじゃなきゃだめとは思わないでください」ともおっしゃっていました。ケアマネさんのおかげで、私も、ブレることなくいられたのです(今も)。感謝。