認知症母の遠距離介護記録

92歳独居の母は要介護2。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。弱視。そして腰椎圧迫骨折から復活! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症母の「お母さん最近忘れっぽくなっちゃった」への回答


今日も無事にデイから帰還。お疲れ様でした!


フォローしている方のポストを拝見して
ウチの場合はどうか振り返りました。

たまに母から
「頭がぼんやりしてよくわからないのよ」
と言われることがあります。そんなときの私の答え方。

「そうですか。ぼんやりすることがあるんですね。それは不安になりますね。
でも、どんなにぼんやりしても大丈夫。
母さんがよくわからなくなったら、いつでもフクに聞いてくれたら
すぐにあれこれお伝えしますからね。それで
「ぼんやりしている」と伝えてくれるのはすごくありがたいです。
フクがどうしたらいいのかわかりますからね。
さすが母さん!!」

【要点】
①  まず肯定して、相手の言うことを繰り返す(バックトラッキング。オウム返し)ことで、安心感マシマシの相づちを打つ。
② 「たとえぼんやりして不安でも、問題ないから大丈夫」を伝え、不安の解消に努める。
③  状況を知らせてくれることが尊いことだと伝える。自己肯定感をあげてもらう。


「ちょっと忘れっぽいのよ」と言われることもあります。

「あら、そうなの?
母さんは忘れっぽくなったと感じるんですね。

いいんですよ。脳みそには容量があるっていうから
いらないことや大事でないことはどんどん忘れていいですよ。
全く問題ありません。忘れるの、バンザイですよ。
(または)
92歳なのに忘れっぽいのなんて当たり前じゃないですか!
母さん忘れて大丈夫よ。母さんにはほかにすごい才能がいっぱいあるんだから
忘れるとか、全然関係ありません。自信を持ってください。
母さんのすごいことに比べたら、忘れっぽいなんてどうでもいいことです

フクが母さんの記憶係になるので
いらないことは安心して忘れてください。大丈夫。
聞かれたら全部私が答えますから、安心して!」

【要点】
①    まず肯定して、相手の言うことを繰り返す(バックトラッキング。オウム返し)ことで
安心感マシマシの相づちを打つ。
②    忘れることは悪いことではないことを強調する。母の自己肯定感をあげてもらう。(ここには書いていませんが)できるだけ具体的にいいことを伝える。ご飯を味わうのが最高に上手だとか、笑顔がキュートだとかか、センスがいいとか、なんだっていいんです。とにかく褒める、褒めちぎる。
③    娘を外付けのメモリデバイスくらいに考えておけば大丈夫、という主旨を伝える。

 

時と場合、こちらのごきげんにもよりますが
おおむね上記を基本にアレンジしています。
「92歳になって、忘れるのがデフォルトなんだから
それを気に病む必要は微塵もないぞ! 生きてるだけで立派やぞ!!」
というのは、
こちらに余裕があるときは、いつも思うことです。

 

禁じ手は、
①仕返し。過去、自分がされて嫌だったことを相手にすること。
②過去の親に対する自分のネガティブな気持ちを蒸し返すこと。


私が大切にしているのは、母の自己肯定感を上げること。
それを目標に、あの手この手を使います。
なんたって、笑ってもらうのがいちばん。
母に対してやっているうちに、
やがて自分のごきげんを取るポイントもわかってきたらしめたもの。
自分の老後はハッピーかもしれません…!? まあいい。