認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症母がいつか娘をわからなくなっても

もともと母は信心深い人ですが
信仰が篤いかというとそうでもないように思います。
というのも、かなり自己流のお参りの仕方をするからです。

 

仏教徒で、浄土真宗のお西さんの門徒ですが、
母はおそらく西か東かも知らないし、
なんなら神社とお寺さんの参拝の所作の違いさえ、
よくはわかっていないところがあります。

 

日々のお参りだってかなりの自己流です。
見かねた私が、実家に小さな神棚を購入したのが5年前くらい。
母がいつも手を合わせている場所に、
その小さな神棚を置くと、母はことのほか喜びました。

 

最近の母は、お参りしたそばから忘れるので
夜、いつまで経ってもお参りが終わらないこともあれば、
お参りすること自体を忘れていたりと、まちまちです。

 

それでも信心深いと感じるのは、
母が手を合わせる時間が、
年を経るごとに長くなるように思うからです。そして、
なにかというと「ありがたい」「おかげさま」と手を合わせています。
神仏に祈るというよりも
もはや宇宙に感謝しているように私には思えます。

 

この先もしも母の認知症が進んで、
娘の顔すらよくわからなくなったとしても
母は最後まで、自分が愛に包まれていることを、
感じ続けられる人なんじゃないかと、ふと思いました。
それって最高じゃないかしら。

ここ数年は、朝晩雨戸を開け閉めするときにも、母は拝むようになりました。その姿を、きれいだなと思って眺めています。