認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

火事、こわい

日曜日の午後、
非常階段でうちのビルとつながっている別棟ビルが火災でした。
いろいろ反省点は多かったです。
情報によると、負傷者2人、命に別状はないそうなので
とりあえず胸をなで下ろしました。
消防隊の消火活動のおかげで、火元のお店以外に延焼なし。
ありがたかったです。

反省点は、緊急避難が全然ダメ。
夫婦で外に飛び出したとき
 ✔マスクしていない
 ✔私は半袖
 ✔一銭も持っていない
 ✔夫はスマホ忘れている

あまりにも着の身着のまま
というダメダメ状態でした。
今だからこそ笑い話ですが、最初のこの段階では、夫婦共に
「ま !」と思ったのです。
あとから思うと、あのとき、ふたりともかな~り焦っていました。

 

外に出て、安全を目視で確認してから
延焼もなさそうだし、消火活動の被害も受けずに済みそうと踏んで、
いったん部屋に戻りました。
それからマスクとスマホ、お財布、ノートパソコンだけを抱えて
万が一の延焼や一酸化炭素中毒から逃れるためにとりあえず避難しました。


万一のことがあったら悔いても悔やみきれないので、裸で抱えてきたノートPC。避難先の喫茶店で。

あたりは人だかりになっていましたが
とりあえずこちらの建物への被害はなさそうで安心しました。
しかし消火活動はずっと続いており、部屋に戻るのも少し怖いし、
外でぼんやり見ていてもしょうがないし、
状況が見える喫茶店で休憩しました。

現場より風上にあるお店ですが、店中にまだ煙りのニオイが強くて
「ここまでニオイがするんだねぇ」
なんて話をして、コーヒーを飲むために
マスクをはずしたら火事のニオイは消えました。
マスクのフィルターが、煙りを懸命に吸ってくれていたようです。
ありがたい。
ニオイのもとはマスク。

 

落ち着いてから考えました。
こういうとき、非常用持ち出し袋を持って逃げるべきだったんじゃないのか!?

しかし。
夫の入院準備をするのに、非常用持ち出し袋を
すべて解体したそのときの出来事だったのです。
※非常用荷物を入れているスーツケースに入院用品をパッキングしていました。ようやくまとまって「で~きた♥」というときの出来事でした。そう。こうした荷造りもわりと好きなわたくし。

もうひとつ、ずいぶんあとから思ったこと。本当は初期段階で
「火事かもしれません~~~!!!」
と叫べば良かった。
被害がなかったからよかったものの、
防災について真剣に考える機会をいただきました。
ぜんぜん実践できてなかったなぁ。

  

それはさておき。消火栓ってホントすごいなぁと感動しました。開けたらすぐ使えるように、いつでも完璧にスタンバイしているの、スゴすぎます。感謝。

 

【時系列の詳細】夫の入院準備がほぼ終わりかけたとき、冷静でいられる程度の距離で爆発音が、たしか2回聞こえて、「ハジキじゃない、爆発だ」と頭の中をよぎりました。「もしかして抗争だろうか…」
「いや気のせいかもしれないし」と思ったら、うちのビルの非常ベルが鳴りはじめたので、夫に「ちょっとまずいかも」と呼びかけました。魚を焼いているようなニオイが我が家にも流れてきますが、近隣に店が多く、そういうことがなくはないので、半信半疑でドアを開けたら、すでに廊下に煙がたちこめていて焦りました。
それでものんびりTVを見ている夫に「本当にまずそうだからいったん表に出るよ。早くっ、危ないから!!」と呼びかけ、ふたりで駆け足で一階まで降り、建物から出ようとしたら、入り口にいた警察官が「はやく逃げてください!」 本当に切羽詰まってきました。
表に出て様子を確認したら、火元はうちと非常階段でつながっている隣のビル(同じ建物扱いです)。5階くらいから真っ黒い煙が出ているのを確認し(本当の火元は1階でした。ダクトを伝って高所から煙が出ていたようです)、戻っても被害はないと踏んで部屋に戻りました。それでも気が急きましたが。
マスクもせず、着の身着のまま過ぎたのです。私は半袖Tシャツだし。
戻ろうとしたら警察官に止められましたが、「すみません忘れ物です」と言うと入れてくださいました。その程度には安全だったのです。