夜。服薬支援でAlexa呼びかけすると
母が、私が一昨年の夏に贈ったパジャマのトップスを着ています。
「あら、カワイイパジャマじゃないですか！ お似合いですよ」
念のため、母が表にそのまま出ていかないように、
パジャマアピールをしておきましたｗ。
「もう大昔のものだけどあったから着てみたのよ」と母。
母さん、それは2021年夏の贈り物で、大昔ではありません。
そういえばあまり着なかったな。
…まあいい。
服を誉めると決まって、母は「大昔のよ」と言います。大昔じゃなくても「大昔の」。お洋服を購入することに対して、いや、それを家族に知られることに対して、後ろめたさがあるんでしょうね。わかる気がします。
上のモデル着用画像はAmazonサイトから拝借しました。今はもう生産されていないようなので似たのを置いておきます。お安い綿100パジャマ、ワコール製。
本当に大昔のネグリジェはこちら。
実家の私の仕事部屋の押し入れの中にあった
50年前に購入した母のお姫様ネグリジェです。
未使用。
当時私は小4で、スーパーで売っていた
ピンクのお姫様ネグリジェに憧れました。
母も「アラ素敵ね、カワイイ」と言っていて
お店に行くたびにふたりで眺めていました。
それで母の日だったかのプレゼントに、父に頼んで、
母が大好きなお姫様ネグリジェを、母の贈り物にしてもらったのです。
母は贈り物の包みを開けてとても喜びました（いや、喜んでいるように見えました）。
「もったいないから着られない。大切にしまっておくから
死ぬときに棺桶の中で着せてね」とか言って。
当時母40歳。
いやー、キャーキャー言う娘に合わせてコメントしただけなのに
マジか！？
こんなバッキバキ化繊のネグリジェ！？ 冗談じゃない！
な気持ちだったでしょうか。
たぶん、全く趣味が合わなかったんだろうな。
今ならよくわかります。
ごめんね、母さん。
あの時、うれしいフリをしてくれてありがとう。
多分、以来一度も見向きもされなかった
ムシのフンで汚れたお姫様ネグリジェは、
9月の介護帰省時に、母に内緒で処分しました。
バッキバキ化繊のお姫様ネグリジェも、ほんまにごめんな。
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