認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

近隣へのご挨拶 今後の介護帰省

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昨年までは、介護帰省するたびに、ほんの小さな手土産持参で
「母がいつもお世話になっています。帰りました」と、近隣へご挨拶に伺っていました。
母が入退院をきっかけに、私がおつきあいできるようになった2018年初頭からです。
よくお世話になっているお隣一軒と、お向かい、斜め向かい各一軒、
そして100メートルくらい離れた民生委員さんの計四軒。
みなさんに独居の母を見守っていただいていると感じています。
緊急事態宣言の折は、手作りマスクを母にくださったり、
普段でも、お惣菜をくださったり、
「買い物行くときには言ってくださったら車出しますから」と声をかけていただいたり、
ヒイラギ垣根の殺虫をうちの分も合わせてしてくださったり、
うちの空いた車庫を、駐車場として借りてくださったり、
災害のときにも気にしてくださったり、
たくさん、いろいろ、親切にしていただいています。とてもありがたいです。


自宅は地方都市の新興住宅地です。
もともと親が転勤族で、縁のあったこの地を気に入り、終焉の地に選び家を建てました。
今で30年足らず。この住宅地の誕生と同時に住み始めました。
私はここに住んだことがなく、今もお客さん感いっぱい。
育ってきた場所なら、気にならないのかもしれませんが
私にとってはまだまだ見慣れない場所で、駅で放たれたら歩いて帰ってこれない。
だから余計に「ご挨拶…」となるのかもしれません。
正直なところ、まださじ加減がわからない。
球をそっと投げて、みなさんのリアクションを見ながら進めています。

 

ただ昨年末から、
毎月、毎回、「帰りました」と挨拶するのも、
お相手にとって重たかったり、へんてこだったりするのかもと気になってきました。
それで挨拶の回数を意図的に減らしていこうとしており、
盆と暮れに少ししっかりしたものをお持ちして、折々にお世話になったら
また小さいものをたびごとにお持ちするとか…など、対策を考えていました。
それでも民生委員さんとは濃いおつきあいになるので、やはり毎回ご挨拶に伺いますが。

 

とくに時節柄、介護帰省も歓迎されないだろうと思い
4月帰省時はなりを潜めていました。ご挨拶は夏にあらためてと思っていましたし。
でも、手作りマスクをいただいたお礼も伝えたかったので、
今回は隣家にだけ、垣根越しに
お土産を渡してご挨拶することにしました。
「しばらく帰っていらっしゃらならないようだったから、お気の毒と思っていたんですよ」と
温かいお声をかけていただきました。
「移動するのもはばかられる折柄だもので…」と、
実は帰っていた旨をお伝えしようとした矢先に、
「なに、気にすることありませんよ。戻ってこられても大丈夫ですって!」
と明るくおっしゃっていただき、ありがたいと同時に
本当のことをお伝えする機を失ってしまいました。ま、まあ、いいか…。


母は介護施設のお世話になっていないこともあり(自宅で完結。訪問介護系もなし)
ケアマネさんも電話で私に
「それでも(東京から)帰ってきてもらうほうが安心です」
とおっしゃってくださいました。
あのひと言がとても力になりました。
介護施設に全くお世話にならないうちの場合は、遠距離介護のマイノリティのようだから
多数派情報に私自身が惑わないようにしなくちゃ。
ケースごとのベターな対応は異なるはずだから。

新型コロナウイルス感染症の、東京の抗体検査の陽性率が発表されて、
相応以上に低かった模様です。
秋口あたりからの第2波に厳重注意かもとのこと。
緩むと今後もすぐかもしれませんが(汗)。

 

再び移動がシビアになったときにも、慎重に、
やるべきことを粛々と続けようと思います。
自宅完結できているうちは、“介護帰省しない”選択はないだろうなと
あらためて思いました。