認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

“コロナ”第2波に備えておく

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今回大いに助けてもらった20年もの“発酵マスク”。
箱から取り出して5枚ずつパックに。


新型コロナウイルス感染症がいったんひと段落しつつあり、
ホッとしています。
ただ、遠距離介護している母に対して
この感染症対策を徹底するのは容易ではないなと感じました。

まず物理的な問題として、母がマスクができないこと。
マスクをつけたままじっとしていられないのは
ADHDもかかわっているように感じます。
「だって苦しいもん!」
そうだね、母さん。確かにマスクは苦しいよね…。
※注意) 2020年5月26日、環境省・厚労省発表資料より(外部リンク) 
 令和2年度の熱中症予防行動の留意点について
~「新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』」における熱中症予防~

「夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。このため、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにしましょう」


「マスクにはできるだけさわらないほうがいいから」
と言っても、そんなこたぁ聞きません。
もっとも効果的なのは、
「さすがだ」「似合う」「リーダーは率先するねぇ」
なんて母のマスク姿を褒め続けることですが、そばにいないと難しい。

「マスクするのがマナーだからね」と言っても、もちろん母には通じません。

 ・沈黙の病気で、症状がない感染者が誰かに移すことが問題だ
 ・今、なんの症状もない母さんだって感染していて、      
  すでに保菌者の可能性だってある
 ・だから万一に備えてマスクはしたほうがいい
などなど、私が言葉を尽くして説明したつもりでも
母はニッコリ笑って
「うんうん。だって私はコロナじゃないから関係ない!」
なんかドリフの寸劇みたいなことになっています。

買い物に行くときくらいは
マスクをつけて周囲の方に気配りをしてほしいものですが
「コンビニにはビニールシートが下がっているから
私はマスクしなくても大丈夫!」と母。
いやいやそういうことじゃなくて、
マスクするのが不特定多数の人に接する方への気遣いにもなるからね…
と説明しても、もはや母の理解の範疇を超えていると察します。
一緒にいるときには私が強制することもまだできますが
やっぱり離れていたら難しい…。
人に会わないと、ニュースで見たってコロナへの注意喚起は忘れそう。

辛辣な言い方をすると、
人様とお話をするときは、母はよくわかっているフリをします
ですから、本当は感染症の特性を理解できていない母が
自分で関わる団体でのイベントを開催するときに
みなさんにご迷惑をかけないように、諫言を書き置きしてきました。
「よきリーダーたるもの…」がもっとも母に響くと思ったのですが、どうでしょう。

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ところで、この先きっとまた訪れそうな第2波を見越して、
今のうちから備えるものは備えなくちゃと思っています。
市場流通が通常化したらうちの場合は以下を確保。
③~⑤はローリングストックで、備蓄量を徐々に増やしていきたいです。
  ① 難聴で、ふんわり認知障害の入った母が使える電子体温計
  ②加湿器(冬場の感染症対策に、実家にはあったほうがいいと感じました)
  ③ マスク(ベストは使い捨て。
   使い回しできるマスクを清潔に使うのは母には無理)
  ④ 消毒用エタノール、酸素系漂白剤
  ⑤ 常備薬としてビタミンC&E剤と葛根湯 

実は今回の非常時下、
「発酵マスク」と私が呼んでいた、20年くらい前に購入された
若干変色したマスクがとても役に立ちました。
実家の片付けをする中で、なんとなく捨てられずに取っておいたものでした。