認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

いっぱいいっぱいになると殺気を放ってしまう

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月曜日、帰京しました。九州離陸。それにしてもすごい黄砂です。

出がけはやはり、『赤い蝋燭と人魚』の
連れられて行く直前に、
描いていた絵ろうそくを赤く塗りつぶしてしまう人魚みたいになってしまいます。


できるだけおだやかに旅立ちたいと思うのですが、
私はやはり手が遅いのか、
いっぱいいっぱいになってしまいます。
多分、殺気放っています。


月曜日、朝9時20分のバスで実家出発。
6時に起床。
3時間あればいけると踏みましたが、毎度読みが甘いのか。
自分の布団乾燥機かけ、トイレ掃除、風呂掃除、ゴミ出し(メインイベント!!)、洗濯、神棚仏壇にお供えしてお参り、朝食作り、食べさせて自分も食べて、片付け、自室に最後にもう一度掃除機かけ、昼食づくり。
合間にトイレも行きたい、自分の身支度もしておきたい(短髪にしてホントよかった)…。

3時間ダッシュで8時45分。
キッチンでラストスパート。
あとは昼ご飯の卵焼き作ればいいところまでこぎ着けました。
ゴールが見えてきた、でも、トイレも行きたい!!

母はダイニングで新聞広げて、
のんびり本を読んでます。
*新聞、本、雑誌、3つ広げています。やはり多動さんスゴイ。
「ねー、この漢字、なんて読むでしょう?」
…母さん、いま、クイズ振るのやめてください。


申し訳ないことに、ホントに相手にできませんでした。
しばらくするとまたもや
「ねえ、これなんと読むの?」と[先達]と書いた紙を持った母がキッチンに。
ちらっと見て「せんだちッ!」と応えつつ、母の昼食用卵焼きを巻く私。
まったく親切ではありませんでした。
細かい解説をつけてあげる余裕はなく(本当は“せんだつ”が正しいとか、ちゃんと言ってあげたらよかった)、。
謎かけなのかホントに読めずに困っているのかはっきりせい!と心の中で突っ込みました。
母さんが困らないように少しでも家のことをやっておきたいんだけどな。


「今日は12時のバスでしょう?」
「いいえ、9時20分です」と、
5分置きに3回やりとりしたところで、
ごめんなさいと思って、バスの時刻を大きく書いて、
新聞読む母の近くに置きました。
急がば回れ
書いておかなかった私が悪かった。
これが9時のことです。

 

「9時20分ならまだまだ1時間以上あるから良いわね」
と母に言われて、ぞぞぞぞぞとしました。
「いや、母さん、今9時。バスは9時20分です」
「だから1時間以上あるでしょう?」

 

もしかして、時刻も
ふんわりわからなくなってるのか!?
ハッと我に返りました。
私がいろいろ説明すると、くりっと踵を返すような感じの
「あ、そう。9時20分」みたいなリアクションを経て、
9時10分には母はいつもの
「もう出ないとバスが行っちゃう、急ぎなさい、遅れちゃう!!」モードに突入。


私は「赤い蝋燭と人魚モード」で
出かけるギリギリまで食器を拭いて食器棚に片付けます。
「あーたがどうしてそんなノンビリしていられるのかわからない」と言われ、
膝カックンになりました。
_| ̄|○


心しなやかに、タフに、
ますます精進したいものです。
殺気放つの、ホント改善しなくちゃな。

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母さん、3週間のサラバだ。がんばれよ。

帰ってから夕方、東京自宅からつなげたアレクサコール。
母、ハイテンションでした。
もしかして、母も、
適度な距離がいいと思っているんじゃないかな。悪かったね。

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娘を小姑のようだと思っているはず。窮屈なことも多かったでしょう。今日はひとりを満喫してそうです。まあ、まだ元気な証拠と思えばそれもよし。