認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

高齢母にはレトルトがわからない

夕方の日課、アレクサ呼びかけすると
母が散歩に出かけていることがあるので
つないだまま、こちらは仕事をしながら母の帰りを待ちます。

ガラガラガラと、玄関の開き戸を開ける音が聞こえたら、
「母さん、お帰りなさい~」と呼びかけると
母がニコニコ現れます。
「お帰り~」がうれしいのだそうです。そりゃそうか。


「暑い暑い」と言うので「まずはオロナミンC持ってきたら?」と言うと
「うん!」と、昨日密林で届けたオロナミンCをグビッとな。
送付はこの夏2度目。120ミリリットルと少量なのもありがたい。


夕食の話題になりました。
「今日はお弁当はこないかな?」
「来ませんよ。母の指定で土曜の夜だけ、配食をお願いしています。
冷蔵庫の上の段の右側に、お湯で5分温めたら食べられるハンバーグがあります。
すごくおいしいからぜひ召し上がれ」
という会話を本当は昨日もしたのですが、たどり着けなかった模様です。

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帰京の前に冷蔵庫に入れて置いたローソンハンバーグ♡(サイトから画像お借りしました)

「へえ、そうなの? 袋をあけて、
中身をお湯にいれたらいいのね?

「ちがうちがう。袋のままです。袋のまま、チャポすればいいの。
あるかどうか、ちょっと、冷蔵庫の一番上の段の右側、見てきてくださいよ」
「やだ。あとからゆっくり見る」
「いやいやいやいや、ゆっくり見てきたらいいから、ほれほれどうぞ」
短期記憶が30秒もたない母に、三顧の礼で冷蔵庫に行ってもらいました。

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私の帰京時の冷蔵庫。右上の赤丸印にたどり着いてほしいのですが、すでに1週間分の垂直収納が覆い被さっていると思われます…。

母が「これ? これなに?」と持ってきたのは
その真上、扉のついたチルド室の右端に置いていたコーヒー豆でした。
どうしてそんな面倒なことができるんでしょう、母さん。
「そこじゃなくてね、ふつうの、冷蔵庫の、いちばん上…」
「ああ、ふつうのね。それならそれと言ってくれなきゃ…
ぶつくさ言いながらもう一度見に行く母。

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それだ!! ビンゴで持ってくることができました!
「でもこれ袋に、鉄板で焼いて、って書いてあるよ。
やっぱり焼かなきゃだめじゃない」
惜しい! それは中身の説明です、母さん。_| ̄|○ 


母にはレトルト食品の概念が希薄なのだということがよくわかりました。


ちゃんと食べられたかどうかが気になったので
30分後に再び呼びかけてみました。
「食べたよ! すごくおいしかった!!」
「よかった。お湯ちゃぽできたんですね!?」
「いいや、お皿に出してレンジでチンした。でもすごくおいしかった」

そ、そ、そうかい。
まあいい。

まいにち、学びの連続です。

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