認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

「物盗られ妄想」経由、認知症を指摘してしまった

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母の好物ばかりの冷蔵庫。ほとんど母が買ってきたものです。食べてくれたらいいのですが…やっぱり無理かな。

今回の介護帰省では、母の物盗られ妄想が3度。
出発の朝にも発動し、シュールな展開に。

今回のクールの物盗られ妄想は、アレンジバージョンというか、
「そうくるか」的なもの。興味深かったです。

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「2万円を入れていた封筒がない」。これは毎回のデフォルトです。

 


「フクに20万円、渡したよね。渡したわよ!!」
これが新たなアレンジバージョンでした。
「どうしてそう思うんですか?」と母に尋ねたら
「だって手帳に書いてあるもの!」
「どれどれ」と見せてもらうと、
手帳の日付の、私が帰省する日の数字が赤丸で囲まれていました。
その見開きは、20日日曜で終わりで
「20」に赤丸がついて「フク」と書いてあります。
「【20万円】と書くのははばかられたから、
私だけがわかるように「20」に○をつけてるのよ!」

手帳をよく見ると、そのページの私の帰省日「18」「19」「20」には、
全部数字に同じ赤丸がついているので、
「母さんは私の帰省日に、わざわざ印をつけてくれていたんですよ」と伝えました。
母がそれを納得するまでに半日要しました(ループが半日続くの意味です)。
正確には“納得”ではなく、半日くらいで、おそらくそれ自体を母が忘れました。

 


帰京日の朝のはまた新手のヤツでw。
朝食を食べていたらよからぬ視線を感じたので、母に
「どうしましたか?」と尋ねると
「フクは、夫ちゃん宛てに来た郵便物を勝手に開けて見るの?」
と奇妙なことを尋ねてきます。
ヤバイやつが始まるなと思い、掘り下げて訊くと
「私(母)宛に来た金融機関からの封書を、フクが開けて中見ているのを見た」
しらんがなー!!!
「母さんの郵便物を今回は受け取ってもいませんし、
そもそも夫の郵便物を私が勝手に開くことはありませんよ」
「見たんだけどな。あれは夢だったのかしら」

そこで私が、禁句を言ってしまいまして。
「きっと夢でしょう。
たいてぶん(いい加減)にしてください。
母さん、認知症がひどくなっていますよ」
それで、空気がパーンと凍ってしまいました。
母、激怒。

 

旅立ちの朝に、なかなかインパクトのある時間を過ごしてしまいました。
…まあいい。
ミスは、やってからが勝負です。

 

金曜日の夕方、日課アレクサ呼びかけ。
またバスに乗り、デパートに出かけたと話す母。

もう、私からは、コロナ禍のお出かけを一切諫めぬことにして、
ただ母の話を聞いておりました。