認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症母に忘れたままでいてほしいこと

本当は、エビと、小麦粉、パン粉、玉子を目の前に置けば、
料理が好きな母のこと、きっと器用に、
私よりずっと上手にエビフライを作ってくれるとは思うのですが、
先般の介護帰省時、ほぼ3週間実家に滞在したときも
母に料理を任せることはしませんでした。

母の安全のために、私の安心のために、
できれば母に、料理することを忘れていてほしいからです。

 

消し忘れ防止機能がついているガス台ですが
少し前にも笛吹きケトルが溶けてしまっていたし、
帰省初日には焦げ鍋を目にすることがまだあるのが気になります。

 

昼夜配食で、基本的にはご飯を作る必要はないのに、
ときどき何かに刺激を受けると台所に立ち
ガスを消し忘れてしまい、焦がしてしまう…。
深刻な問題に発展しないうちに、
このままおだやかに「料理をする」ことを忘れてくれないかな…と
少し思っています。

一度料理すると母のハートに火が点いてしまうので
できるだけ遠ざけていました。

2017年4月。母の様子がおかしいことに気がつき、介護帰省を増やし始めた頃。飛行機トラブルで帰宅が深夜になる私のために、母が用意してくれた食事です(エビフライは私の好物)。ちょっと考えると娘ひとりにこの量はイカれているのですが…まあいい。この写真見るとちょっと泣けてきます。もうそろそろ7年前か。


上と同じ時期、2017年4月。ハタから見るとしっかりした元気な母。バリバリ社会活動をしている。でも、部屋のいくつかは足の踏み場もないほど荒れ狂っていました。
最近、母がおかしくなり始めたのはいつだったのかと思うことがあります。いや、そんなもの、あるんだろうか!?とも。

 

先日民生委員さんと話をしていたら
「ポットのお湯が手足にかかって大やけどして、
そのまま入院、認知症進む…」事例が立て続けにあったそうです。

そうだな。電動の軽々お湯が出てくるポットなら
不慣れだし、母もそんな憂き目に遭いかねません。
便利だけど少し危ない。
今使っている魔法瓶は押すタイプのエアーポットで
そこそこ力が必要です。
今の母にはこの「そこそこ」が、深刻な怪我を防いでくれることになるのかも…
と思いました。
認知症の人のもの選びは気をつけなきゃ。

ヤケドといえば、
私も1歳のときに魔法瓶を倒して足に結構なヤケドを負いました。

右足小指で隠れる場所ですが、今もしっかり痕は残っています。
古傷が痛むことは一度もなかったですが。

おっかないんですよね、ヤケドも。