認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

アルツアイマーではなく高齢者のADHDなんじゃないか?

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母が片付けられないのは私が幼いときから
久し振りに帰省したとき、致命的な散らかり方に驚きましたが
よく考えたら今に始まったことではありません。
少しレベルアップしたけれど。

「もしかして、お母さんはADHDなのでは?」と気づく
ヒントになったことのひとつでもあります。
ADHD診断の受診をしていただいたことはありません。
 母は病院嫌いですから、おそらくこれからも受診は考えられません。


幼い時分から、よく母に代わって片付けをしていました。
母も散らかっているのは気になっていたのではないでしょうか(おそらく父の手前…)。
ちょくちょく母に呼ばれると、母が荒れ果てた部屋を指さし
「フクちゃん、魔法をかけて♡」
「おかあさん、部屋を片付けるときは、畳1畳分ずつ、順に片付ければできるよ」と
母に教えながら
淡々と片付けるのがキライではありませんでした。小3くらいのことです。
母は、子どもを褒めて伸ばすのが天才的に上手でした。


幼いころの私は、タンスのツラはがたついているのがデフォルトでした。
思い出すのは、ちょうど小1くらいで購入したタンス。
きれいなタンスでしたが、ツラが揃わず、いつも前面が大きく凸凹。
母がきちんとしめないためです。
それに対して父が「タンスはきちんとしめなさい」と言うのを聞いて
「お父さんは口うるさい」と思っていました(気の毒な父)。
しかも、タンスは詰め込みすぎで、しめようとしてもしまらない…。
しかし、父からの注意をきっかけに、しめるよう努力したら
タンスのツラが美しいことにも驚きました。


どんな時でも布団はたたんで、押し入れに上げてきたし、
箒で掃いたり、水拭きしたりするのもよく見かけたし、洗濯もわりと好きだから、
母は決して不潔ではありません。
単に、片付けや整理整頓が致命的に苦手なだけです。
あくまで個性だと思います。

押し入れや物入れ、戸棚の中は常時カオスでした。
また、黒い雑巾が廊下に置き去りにされているのも日常茶飯で
(ときどきカピカピになっています)
私はそれが普通だと思っていました。
小学校に入って、初めて学校に雑巾を持っていたときに、
みんなの雑巾があまりにきれいで衝撃を受けたことを覚えています。
しかも縫ってあるし! うちのべろーんなタオルそのままの雑巾とは格が違いました。

幼い頃から、うちの冷蔵庫が整理整頓されていたことはなかった
(かといって今ほどひどくはないけれど)、
積み上げたいただきものが山になって、放置されるので塔にになる
というのも常でした。
それから、蓋という蓋を閉めることができないというのも特徴のひとつです。
調味料から化粧品、洗剤まですべて。


私は子どもの頃から、母によく「片付け魔」と言われていました。
母が散らかし、私が片付ける。というペアリングで、
母は苦手で、私は得意だから、当たり前だと思ってきました。
今もそれは変わりません。片付けなんて、得意な人がやればいいだけ。
大人になってからも、母には一切「ちらかっている」等の指摘をせず
「気がついたら私ができるだけきれいにしておく」のがデフォルトでした。
それで余計に遠回りしてしまったこともあるのですが。

しかしあくまで、
片付けられないのは特性のひとつ
立派にひとりで生きているんだから、それだけで上等だと、
娘は思っています。