認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

高齢者の発達障害 ADHDとアスペルガーでは取説が異なると思う

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「あはははははははは、あはは、あはは、ははははは」
先日の帰省時のこと。
新聞を読んでいた母が、突然大声で笑い出すのでびっくりしていると、
母、くりっとこちらを向き、
母「笑うと免疫力が高まるんだって。わざと笑うんでもいいらしいから、やってるの」
私「いいねぇ。笑うの、いいっていうもんね。どんどん笑おう。あはははは」
母「あはははははは」
母娘は大声で笑い合っておりました。

ちょうど帰省で居合わせた兄が、それを見てドン引きしていました。
兄さん、ごめんな。


母は基本的には明るい人。感情の起伏は激しいです。
やや素っ頓狂なところがあります。
そして多動です。
これらは母の特性で、今に始まったことではありません。
そう。昔から、若いときからずーっと、母は素っ頓狂で、多動でした。


日課の電話で話しているときに
母「もうすぐ、お世話している催しの本番だから、忙しくてたいへんよぉ」
と困り気味に言うので
私「またまたぁ。本当は動くの、忙しくしているのが、大好きですよね。
というか、母さん、静かにじっと座っておくこと、できませんよね!?」
と言うと、
「…そうなのよ!! 知ってたぁ!? ぎゃははははは」
大笑いでした。
…どやねん。

 


母のADHDに私が気がついたのは最近(一昨年)ですが
気がつけて本当によかった。

なぜなら、
私自身の成長過程において、謎に感じていた母の行動が、
このキーワードをもって、すべて氷解したような気がしました。
それがいいのかどうかは別にして、私は相当ラクになりました。
長~~い思春期の終わりだったのかもしれません。


母の記憶障害について
アルツハイマー由来ではなく、ADHD由来だと捉えられたのもよかったです。
もともとの母の特性が顕著になっているだけと推察するので、
私自身が焦らずにすみます。対応もしやすいです。

ADHDだと気がついた途端に、
「きっとMCIだ(軽度認知障害)、今なら間に合うかも。
(物忘れ外来とか)受診させなければ」と焦る気持ちもなくなりました。


自分の受診経験はあるものの
私自身は、心療内科や精神科の受診は極力避けます。
しかし、おかしな話で、アルツハイマー!? MCI!?」と疑った当初は
とにかく母を受診させなければと躍起になっていたのです。
そのせいで母とも衝突したし、母には悪いことをしました。
母が今、それを忘れてくれているのは幸いです。

認知障害の進行の速度は、
ADHD型は、アルツハイマー型に比べると緩やかなはずだと
比較的どっしり構えていられます。
それでもこの2年くらいの間に、短期記憶は結構抜けるようになりましたが。
まだまだ、ごきげんな一人暮らしをやれているように思います。
そのためのサポートを続けたい。
過信はせず、あたたかな見守りを続けたいものです。


受診して診断していただいたわけではありませんが
母はADHDだと確信しています。
ご存じの通り、多動(ADHD)と重なったり、似ているものに、
アスペルガーがあります(最近は自閉症スペクトラム障害に入れられるのですかね)。
たしかにADHDと重なる方もおいでのようです。

ただ、言われて喜ぶ言葉や、穏やかにするコツは
アスペルガーADHDとでは異なります。
取説がちがうのです。
なによりADHDでは、カサンドラにはなりにくそうですし。

介護者が引っ張られてしまっているのをお見かけし、
あれ、カサンドラ症候群ぽくない?と気になることもあります。

カサンドラも、気がつけたら回復の第一歩を歩み出せるというか
たぶん自分にやさしくできるように思いました。

さてと。
今日の日課電話の第一声は、盛大なゲップから始まりました_| ̄|○
笑うなら、いいんだ。
引き続き、頑張っていきましょう、母さん!


河野和彦先生の記事。ADHD以外のアスペにも少し触れておられます。
カサンドラ症候群の記載はありません。

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