認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

“赤十字のうた” 婦人従軍歌(汗

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日課のアレクサトークしていたら
「ねーねー、うちの歌の本に“赤十字のうた”ないかなー」と母。
「いやいや、さすがに唱歌までしか載ってないでしょうよ。
今度帰ったときにまた聞かせてあげるからね」と私。


2017年大晦日から2018年の1月にかけて、母が急性膵炎で入院した先は
日赤病院でした。
知らなかったのですが、母、「日赤」に思い入れがあるらしい。

みなさんのおかげで峠を越え、少し具合の良くなると、
ベッドで看護師さんに処置をしていただきながら
「ねえねえ、『赤十字の歌』、ご存じ?」
看護師さん「知りませんねぇ」
「こんな歌よ。
火筒の響き 遠ざかる~♪ …心の色は赤十字~♪
と歌い始めました。

看護師さん「ええっ、しらな~い」「聞いたことないわ、すご~い」と、
話を合わせて盛大に褒めてくださって
母はすっかり有頂天。

私も生まれて初めて母から聞かされる歌だったので驚きました。
後からYouTubeで探したらそれらしいのがあり
母に聞かせたら「これよ、これ!!」と喜んでいました。
聞いてみると非常にシュールな歌。…しかも、“赤十字のうた” 婦人従軍歌(汗これ、軍歌じゃないですか💦

『婦人従軍歌』【明治軍歌】

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若い頃、母は看護師さんになりたくて、就職試験を受けたそうです。
でも面接で「あなたは片耳の聴力がありませんね」と指摘されて
泣き崩れてしまい、不採用に。
そんな母、この歌とともに、赤十字に憧れていた模様。
軍国少女にはかっこよく映ったのかもしれませんね。

「日赤」が母の記憶のスイッチを押して
思いがけない歌が飛び出したので驚いたことでした。

ところで、入院先で、母は相当ぶっ飛んでいました。
それでも担当医師がきっぱり
「今の状態は、せん妄状態だから大丈夫。
お母さんはかならず戻る。戻ったときには今の状態をすっかり忘れるから。大丈夫です」
とおっしゃってくださったことが、私の力になりました。

余談ですが、私が子どもの頃に母が「♪いちれつらんぱんはれつして~♪」でよくお手玉をしてくれました。『一列談判』、筋金入りの軍歌です。
母が歌ってくれた歌で私がとくに好きだったのは、『りんごのひとりごと』。聞くと泣けてきちゃうんですが。母、昭和8年生まれ(実際は昭和7年暮れ生まれ)。私のりんご好きの原点はここなのか?

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