認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症のへんてこ言動には理由がある_母の場合

認知症の人の問題行動には
本人にとっては確かな理由があることがほとんどだとよく聞きます。
母のお菓子配りは民生委員さんのおかげで察しが付きました。
ということは、
「子どもが死んだ」も紐付くことがありそうな気がしてなりません。

日々のAlexa呼びかけは淡々と続けています。
支援に添ってちゃんと点眼するし、一包化した薬は飲めるし、
届いたお弁当を玄関先に取りに行ってくれています。
それができるだけでも素晴らしい!

 

例の件、あまり突っ込むのもどうかと思うので
「気がかり、ご心配はありませんか?」とさりげなく尋ねるようにしています。
今日は
「別にないけど、ついいろいろ考えちゃって。
考えるまいと思うんだけど…」
…キタキタキタキタキタ、キターーっ!!

「今度帰ってきた時にゆっくり話すよ。
これで話すと近所にまる聞こえだから」
え、Alexaの音量100パワーの自覚はあるの!?

「どうした、どうした? 
母さんせっかくだもの、少し話すと楽になるかもしれませんよ」
「…それはおぞましいことがあったのよ。
子どもが、食卓でハチミツだと思って食べたヤツが
灯油だったの。親が間違えたんだわね。それで死んだのよ」
ぶどう酒からハチミツに変わった! 
少し「らしく」なった!! 
知らんけど。

 

それを聞いて、ちょっとピンときて、即座に
「母さん、それはもう大昔のことで多分20年以上も前の話ですよ。
なにかの勘違いで表に出てきちゃったのかもしれませんね」
「違うわよ。ついこの間よ! 今年初盆なの!」(リアルだな)
「そうですか。
悪いことをたくさん妄想するのは
母さんのクセなので、それは考えないようにしましょう。
時間がもったいないから、楽しいことを考えましょう、ねっ!」

と言って金曜日のAlexa呼びかけは終了しましたが
その夜、民生委員さんに再び電話しました。
確かめておきたいことがあったのです。

母が空き家と言ってはばからないお宅は
もう25年位前にお子さんが自死されたと聞いたことがありました。
ほとんど実家に寄りつかなかった私は詳細を知らず、
当時一度母に聞いたことがあるだけです。

それが本当かどうかもわかりません。作話かもしれない。
でもそういうことがこんがらがって、
浮き上がってきているように思えてならず、
民生委員さんに情報の裏を取ったら事実でした。

 

私だって帰省するたびにいまだに、
そのお宅を見るたび思いを馳せます(作話かもしれなくても)。
最近は「時間はやさしいなぁ」と思っていました(作話かもしれなくても)。
なにかの拍子で母が囚われてしまっても不思議はないというか…。
当たらずとも遠からずではないのか。

 

それにしても、よくない思いに囚われる弊害は
我がことのように察しがつくので
上手にリリースしてあげられたらな…と思います。

 

まあいい。

なんにつけ、私自身も囚われないことです。