母は、子の誕生日を祝うのが大好きな人ですが
残念ながらもはやそういうことを覚えていられない91歳。
そこで月曜日(私の誕生日)は朝一番に私から
「ヤッホー! 今日は私の誕生日です。
母さん、フクを生んでくださってありがとうございます!」
をやろうと、Alexaで呼びかけました。
ところが、つないだ瞬間に
「お誕生日おめでとう!」を言ってもらえるという
値千金のプレゼントをいただいてしまいました。
なぜか母に拝まれることが増えました。大丈夫!? 私、生きてる??
その後すぐ訪問介護で入浴支援。
たいへんヤル気で、ヘルパーさんがお越しになる前に
自分でお湯張りして、着替えなどもバッチリ自分で整えられた母。
しかし、洗面所の水道栓は閉め忘れて、
ジャージャーなのをヘルパーさんが止めて、私に報告してくださいました。
そのシビアな報告を聞いているところに割り込んで
「あのね、今日は娘の誕生日なの」
と嬉々として話しかけてくる母、可愛い…。
大切な水のことだというのに
そんな気持ちになってしまう娘は気まぐれ…。まあいい。
写真はお風呂上がりです。サッパリでごきげん。
91歳で認知症のある母が、娘の誕生日を言祝ぐことは、相当大変なことだというのは理解しています。気持ちはあっても、諸般の事情で現実のピースがうまくハマらないことだってある。だから、「おめでとう」はとても嬉しいものの、うまくいかなかったからといって凹むのはやめようと思っています。認知症の人を試さずに、「おめでとう」は自分で狩りに行く。…いえ、なんぴとたりとも試すのはいけませんな。慎もう。
実は前日の日曜日も、Alexaをつないで母が現れた瞬間に、「フク、お誕生日おめでとう♪」を言ってくれたので、「惜しい! 母さんフクの誕生日は明日です。明日の朝必ず、私から『母さん産んでくれてありがとう』を言うから大丈夫ですよ」と伝えました。そこから24時間、忘れないでいるのは、非常に難儀だろうと思います。私が逆の立場なら、きっと気が重くて滅入っちゃうんじゃないかな。
前日は前日で「母さん59年前の今頃はどんな気持ちでした?」の問いに対して「痛かった! もう死ぬかと思った」など、蕩々と話してくれました。
母娘で迎える誕生日はありがたいものです。感謝。