認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

母の誕生日をうっかり忘れてしまいました

午前11時に、「土曜日です。今日の夕食はお弁当がきますよ」
リマインド呼びかけを母に。
Alexaはリマインド機能はありますけれど、
AIの話しかけは母の耳には全く届かないようです。
画面に文字を出しても気にも留めません。景色にもならない。
あの現象にうまい名前をつけられたらいいのに。

画面の向こうの母が「今日は何の日かな?」
私は仕事の締め切りで焦りつつ、何の日って別に…なんだっけ?と思い巡らせていたら
「ほら、わ・た・し・の…」
しまった~!! 母の誕生日やんか~!!!

      f:id:huku1910:20211219002951p:plain

母に【「おめでとう」狩り】をされてしまいました。
 ※【「おめでとう」狩り】はTwitterのNさんの©かもしれませんw
忘れていてごめんなさい、母さん。
 言い訳すると、母が12/18誕生日を申請し始めたのはここ数年。
 子どもの頃からずっと1/18でお祝いしており、12/18の認識が全くありません。
 誕生日は1/18もリフレインなんです(汗。


仕方なく、とってつけて「おめでとう」を述べて、お茶を濁すわたくし。
失敗、失敗、大失敗。
通信を切ってから、速攻でGoogleカレンダーに入れました。
同じ轍は踏まないわ。よし、来年は大丈夫。

f:id:huku1910:20211219002735p:plain

というわけで、名誉挽回のチャンスです。
夕方の日課Alexa呼びかけは
手拍子付き、「ハッピーバースデートゥーユー」から始めました。
一緒に手拍子する母、うれしそう(よかった)。

f:id:huku1910:20211219001023p:plain

ごめんごめん、求めていたのはこれでしたね…(汗 PCのAlexaアプリ。

お歌のあとで、「89歳の抱負はなんですか?」と尋ねると
「病気せず、健康に過ごすこと。
それから生涯学習は、あとを継いでくれる人がいないならあと1年やろうかな…」
だそうです。
やりたいんかーい!! …まあいい。

「いいですね~。とにかく1年楽しく、ごきげんに。
一日一回大笑いしましょうね!」
と言ったら、「わーっはぁっはぁっはぁっはぁっ」狂言ばりの大笑いを始めた母…。
私も便乗して一緒に大笑いをしていたら、母、ホントにツボに入ったらしい…。

f:id:huku1910:20211219001240p:plain

「笑うの大事です。
おかしくなくてもまずは大笑いしましょうね」
と笑いあったことでした。※ご近所様すみません。


…と、ここまで書いていて、なんだか言い忘れた気がしたので
もう一回Alexa呼びかけしました。しつこい。

「母さん、生まれてきてくれてありがとう!」
「そうなのよ。お父さんがいないと
あなたは生まれなかったから…ホントありがたいわよねぇ」

「…ちがう、私じゃなくて、母さんの話です!! 
お母さん、頑張ってこの世に出てきてくれてどうもありがとう」


f:id:huku1910:20211219001833p:plain

今度はスマホのアプリからAlexa呼びかけ。


ようやく真意に気づくと、スッと天を指す、母。
天上天下唯我独尊…。
…何者ですか。
まあいい。

 

祝わせていただけることに感謝。
89歳もお幸せにどうぞ~。


20分くらい、わいのわいのやって、
母にとっては楽しいひとときを過ごしたはずなので
「あいつ誕生日忘れよったわ。ちっ」「楽しい誕生日」
に、完全に上書きされたと思います。
上書き大事です。