認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

しばしばワープする高齢母

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写真はイメージですw(2021年10月のもの)。

年末年始の帰省時、一緒に食事をしていたら母が
ぼそっと「左手のうなるばい」。

「え、なんて???」

ハッとして、母が説明してくれました。

子どもの頃、左手を使わずに食事をしていたら
ばあちゃん(私の曽祖母。母の育ての母)によく
「左手のうなるばい」と叱られたのだそうです。
「そんなお行儀の悪いことをしていたら、お前の左手はなくなってしまうぞよ」
という意味らしい。
母、自分のお行儀の悪さにひとりボケツッコミのようです(汗

 

「じゃあきれいにすればいいのに?」と言うと
姿勢を正して、左手で茶碗を持ってシャンとして食べました。

…できるんやん。

「私は、子どもの頃に母さんに言われたことは
今でもできるだけ守っていますよ?
母さんもばあちゃんに言われて覚えてるならちゃんとしなくちゃね」
と言うと苦笑いしていました。


曽祖母は明治の人なので、当たり前かもしれませんが、
多動の母にとっては曽祖母の躾は厳しく、煙たく感じられたようです。
幼い母は「もううるさいなぁ」と思っていた模様。

というのも、ここ4、5年の母はしょっちゅう、
曽祖母と暮らしていた時代(主に1940年代)にワープします。
おかげで私も最近は、
当時の幼い母の気持ちが手に取るようにわかるようになりました。
それから、現代への引き戻し方も上手になってきました。

ま、ワープ話題はスルーして、
「ねえねえ、それはそうと、このお料理の味どう思う?」と、
今現在の五感を働かせる話題に強引に切り替えるだけですが。

 

可愛いけれど、多動で全く落ち着きのない孫(母)を前に、
途方に暮れていた曽祖母の気持ちも察することができます。

曽祖母が亡くなってすぐ生まれたのが私で
私が幼い頃はよく、私は曽祖母の生まれ変わりだと言われました。
たしかに、母を見るまなざしや思いは、
曽祖母に似ているかもしれないと、最近はよく思うようになりました。

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行動はほぼ5歳児なことが多いのに 自我が超キツい(頑固)ところが、
私が母に対してイラッとくるところなのだと思います。
フレームを引いてみると面白いのですが、
当事者でいるときはたいへんですw。
まあいい。

引いて楽しむ余裕を持つよう努めたいと思います(努力義務w)。