認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

すっかり立ち消えた高齢母の初恋

しょっちゅう時間旅行に出かける母。
少し前までは10歳界隈くらいでしたが
最近は高校時代がブームです。

 

ご学友は自転車で通学するも、
祖母(私には曽祖母)と暮らす母は貧乏で自転車が買えず、
毎日片道30分以上歩いて登下校した高校時代。
母は成績優秀の特待生だったために学費不要で、
進学することができたと喜んでいました。
帰宅したら祖母の畑仕事を手伝って、ご飯をこしらえて。
そんな高校時代です。

 

7月の帰省時に、高校時代の友達の話が出てきました。
男子の名前(名字ではなく、名前。私は初めて)でなんだか親しそうです。
なんでも、母の本当の誕生日(12月)に
毎年「誕生日おめでとう」の電話がくるのだとか。
高校当時の昔話を聞きながら
「やっぱり青春時代の友達づきあいっていいものよ」と母。

 

ん? あれ? もしかして、
「母さん、そのなんとかさんて、もしかしてTさんでは?」
「そうそう、Tさん!」
「え、まだ生きとらすと!?」
「そう、まだ生きとらす!www」

よどみなく話す母。
しかし、話をどの角度から聞いても
仲のいい男子で、色恋の片鱗も見えません。
結婚話まで持ち上がっていた人なのに。
今、Tさんは母と電話してどんな感じなんだろうなと思いを馳せました。
電話してくるくらいだから、Tさんの色恋はまったくあせたわけではないでしょう。
それとも、Tさんも忘れて、友達に戻ったのかな。
お目にかかったことはありませんが、お元気でいてほしいものと思いました。

 

電話かかってくるのが「12月の本物誕生日」っていうのは
母の脚色なのか、ノリなのか、事実なのか、まったくわかりません。

母は楽しそうなので、まあいい。
母と話していると、
多くのことは事実はどうでもいいような気持ちになります。

今日も暑い一日でした。お疲れ様。夜9時に「リビングのクーラーが緑のランプがピカピカ点灯して気持ち悪い、もうイヤ!!」と母から電話がかかってきて焦りました。母、リモコンを触ったらしいです。緑のランプは、エアコンがWi-Fiを探しているランプ…。
なんとか「気にするな」となだめて就寝してもらい、夜遠隔で確かめようと思ったら、いつの間にか該当アプリがブラッシュアップしていて、こちらからは一切操作ができなくなっておりました。ぎゃふん。やってくれますねシャープさん。次回帰省時の課題でございます。


母がTさんとの恋を忘れたのは、今に始まったことではありません。
でも楽しければ全然いいよね。過去記事です。

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