いつもは静かに仕事ができているのに、
会議中に限って、認知症母が部屋にやってくる。
なにか法則でもあるんでしょうか。
3時からのリモート会議に備えて、逆算して、
いつもよりも少し早めにおやつを済ませておきました。
あんころもちと、さつまいもと、「老松」の道明寺せんべい。
先に母の胃袋と心を満たしたあとで
大きく書いたメモと共に
「これから3時から5時まで
リモート会議でビデオ通話しているから
私の部屋に入らないでくださいね」と母に言ったら
「人の大事な会議を邪魔するわけがないでしょう」。
……本当ですか???
念のため部屋の入り口にも
張り紙をして、いざリモート会議です。
A3用紙にデカデカと書いています。書くことがドンドンシンプルになっています…
会議開始10分後、階下で母が、私に向かって叫んでいます。
いのちやケガには関係のない、
無視して大丈夫な類いのことのはずですが、
脇の下にイヤな汗…。
やがて階段をのぼる母の足音が聞こえ、
「来るな、来るな、こないで…」の願いもむなしく
会議中ですが、ガラッと扉が開きまして。
「ねえっ、ちょっとお茶飲もうよ。
お茶うけ買って来たから」
「か、母さん、さっき、3時のお茶は飲みましたからね。
(張り紙を指さして)今、会議中、ね?」
まあいい。
でもね。仕事場が変わりましたので声だけですみまして、
母自体のカットインはなかったんですよ。
私が席をはずし、母をいなす音声が中継されました…。
「老松」の道明寺せんべい、みそせんべいも、母(91歳)も歯が不安なわたしも、安心して食べられました。おいしゅうございました。