認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

山が動いた。母がデイサービスを受け入れた

半年に一度の、居宅介護支援についての
サービス確認ということで
ケアマネさんとヘルパーさんがお越しでした。

母の「子どもが死んでいる作話」の問題行動については
共有していただいています。
「母がうちで妄想に耽らないように
そこそこ忙しくさせたいから、デイサービスに参加してみては!?」
という私の気持ちと、民生委員さんもケアマネさんも同意見です。

しかし、5年前まで母がデイサービスボランティアをしていた関係で
そこでお世話になることに対する拒否感が半端ありません。
母をよく知る民生委員さんは
「あれだけ嫌がるから無理やろねぇ…」と母のイヤに寄り添ってくださり、
ケアマネさんと私は、「ハードル高すぎる…」と頭を抱えていました。

ところがヘルパーさんが、説得に立候補してくれまして。
「私が説得してみてもいいですか? 
赤の他人の私が進めたら、
◎◎さん(母)は意外に、ハードルは高くないように思うんですよね」

 

ラッキーなことに、今日はおふたりの面前で母の作話を披露することができまして
初めて母の妄想をリアルに聞いて、状況把握していただけました。
ケアマネさんが「デイの話どころではない?」とアイコンタクトしてきました。
しかし、母がごきげんに、おふたりに歌を披露し始めたので、
「やっぱり母さんはそういう歌の才能があるんだから
人様に教えて差し上げるほうがいいですよ。
デイサービスとかで教えて差し上げるのならよくない?」
と水を向けたら
「…そうねぇ」。
チャンスとばかりに、ヘルパーさんが
「◎◎さんがきっと楽しくなるようなところも、実はあるんですよ。
私、ヘルパーステーションに来る前は、デイサービスを担当していたんです。
何でも聞いてください。楽しいですよ!」
とたたみかけてくださいました。
ケアマネさんが、有名政治家さんたちもデイに通っている話をしてくださると
母の目がだんだん輝いてきまして。

✔ 母の胃袋をガッツリつかんでくださるところ
✔ レクレーション多めで母が存分に歌い踊れるところ
✔ 政治家さんたちがいらっしゃるならベター

というデイならのぞいてみたいと、リクエストがまとまりました。
「探してみよう、おー!」
と盛り上がる3人。
母、まんざらでもなさそうでニコニコしていました。
…神風。

よい出会いがあるといいです。

 

そんな打合せのあとで、
ヘルパーさんと私、ケアマネさんと私が話せる時間を
それぞれ作ってくださいました。その間、別の方が、母の歌を聴いています。
みなさん主介護者に寄り添おうとしてくださっているのが伝わります。
ありがたい。
◎ヘルパーさんはすごく細かい、母のサポートについてのリクエストを私に聞き出してくださいました。ホント細かくて恐縮でしたが、ズボンを洗うときもネットに入れてほしいこと。トイレの床に弁汚れがあった話を私がしたら、ヘルパーさんも同じ所が同じように汚れていたことが最近あり、情報交換し合ったり。食べこぼし量が増えていること、あちこちへのガム汚染が増えていることを、共通認識で持っていることを確認できました。
◎一方ケアマネさんとは、作話のことを。「過去のつらいできごとが今浮き上がっているのにはきっかけが必ずある。TVのニュースであった、子どもの虐待殺人みたいなことが影を落としている可能性もあるのでは」とおっしゃっていました。「病院に行けばお薬が処方されるとは思いますが、別に◎◎さんが行く必要はないと思う。多かれ少なかれみなさん作話はあること。とにかく本人がつらくないように、他の人を傷つけないように、周りができることをやっていきましょう。大丈夫なんとかならないことはない。必ずどこかに糸口はあります。焦らずいきましょう」。前夜、作話ループが続きなかなか参っていた私は、号泣しそうになりました。

そんな話をしていたら、ヘルパーさんが母に、「そうだ◎◎さん、そろそろ日が落ちるからお洗濯ものを一緒に取り込みに行きましょう!」と一緒に庭に取り込みに行ってくださっていて、普段もこんなに優しくしてくださっているのかと思うと、こちらも胸アツでした。

 

夜になっても母は、
「今日は楽しかった、すごくいい日だった」と繰り返しながら、歌っていました。
みなさんの【愛】を全身に感じられるのだと思います。
感謝しかないな。ありがたいな。

 

しかも朝一で訪問美容サービスを受け、「夏だからショート」にしていただき、かわいいと褒められて絶好調な母です。「かわいい!」と言うと「ありがとう♪」と返ってきますw。