認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

ダメージにより一日前倒しで帰京

母への呼びかけは難しい。
世の中でいちばん上手にできるのは私だと自負しているものの、
それでも日に何度もドキドキしています。


「おかあさん」と呼びかけて、
さすがにこんなに近いなら(50センチ)聞こえているよね…と思ったら
振り向きざまに「ぎゃーっ!!」と絶叫され、ギャフン。
私もつらいですが、驚く母もつらかろう。


かたや、なぜか、母は私が呼びかけてもスルーすることも多いのです。謎。
そのせいで私は家の中でも結構な声量で叫び続けることになります。
聞こえないのだと思うので、
クレッシェンドで「おかあさん」と呼びかけ続けます。
すると今度は
「聞こえてるワっ💢」とキレられてしまう。
そればかりか「もう、うるさい!」と母が手を振り回し、
お盆にお茶を持って後ろから近寄っていた私は、あわや大惨事でした。
そういうことが、一日のうちで何度か起きて…。

 

「うるさい!」「聞こえてるわッ」というときのほかに、
「うっとおしいんじゃぼけぇ」のニュアンスで飛んでくることもあります。
多動の母からすると、
HSP的なわたしの立ち居振る舞いは超うぜぇ。「小姑」的なコトも多かろう。
それで口の立たない母は「うるさい!」になるのでしょう。
「えらそうに!」と吐き捨てられることもあります。
ヒステリー起こしてキャーッとなったり、
モノを投げられたりしないだけまだマシかな。
極まるとそうなります、母。


「あのさぁ、ゆりちゃん、しんどいねんけど、あたし!
もうムリみたい。ムリ、ムリ~!!」

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ゆりちゃんにグチを聞いてもらいました。
相談したら、ゆりちゃんも「そうすれば」と勧めてくれたので、
予定よりも一日早く、スタコラサッサと帰京することにしました。

月曜日は、朝から予定が入ったことにして前倒しで日曜日に搭乗します。金曜の晩、母に「打合せが入ったから、前倒しで日曜日に帰りますね」と言ったら、「うんわかった、日曜日ね」と、ふつうに通りました。幸い、以前にも急なご用で前倒し帰京ということがあったので、違和感なく通るのです。よかった。


1週間という帰省期間も長いのかもしれません。
母に「これから3日間帰省にしようかな。
私はここをお片付けして母さんが暮らしやすくできればそれでいい。
短いほうが母さんもイライラせずに快適に暮らせるでしょう」と提案すると、
「最低でも5日間、いて」と母。
…5日間でいいんだな。ほっ。
…魔が差したのかもしれません。ダメ元で、伝えてみようと思いました。
「いくら私が大人しくて従順でも、
『うるさい』と日に何度も言われて平気なわけじゃないんです。
さすがにそれには耐えられない。ごめんなさい」と話したら

「今さらしょうがないじゃない。
生まれた時からこういう性格なんだから」


…出たな、化け物!!


まあいい。
元気な証拠だと思って、よしとしましょう。

 

東京の家族にかくかくしかじか、つらかったのだとチクったら
「すごいじゃないか、おかあさん。
ちゃんと自分のことわかってるなんて!!」
…って、そこじゃないからっ!!


次いこう、次!

家康さん、すみません。策を練り直して次、臨みます。自分も鍛錬重ねます。

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