認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

認知症母、新聞購読を卒業

朝のAlexa呼びかけで
母が新聞購読をやめたことを知りました。

Alexa越しに紙を見せられたので
「わかりました。販売店に私から連絡しましょうね」
と言ったら、すでに自分で、集金に来た方に
「目が悪くなって読めなくなったから
とても残念だけど購読をやめます」と伝えたそうです(驚。
売店さんは
「そうですか。それはとても残念です。
今まで長い間ありがとうございました」と丁重にお礼を言ってくださったそうで
母、しみじみ喜んでいました。
※ちょうど今の新聞は、切り替わってからまだ半年程度。初めて購読する新聞でした。なのにこのおっしゃりよう…(嬉し涙。

売店さん、母に親切にしてくださってありがとうございました。
いただいた言葉は、まるで母の人生で、
新聞購読してきた70年、80年の歴史全部を
讃えてくださったみたいに思え、胸アツでした。
あと、母、自分で言えたのはすごいなぁ。そして、私に伝えるためのメモだよね?

新聞は読めないものの、昨日も今日も明日も、夕方の散歩は欠かさない母。
「きれいに見えなくて、散歩は怖くないですか?」と尋ねるも
「大丈夫。これからは五体不満足でもよしとしないと」と笑いました。
目玉が母に「お母さん、散歩に行きましょう」と誘いかけてくるのだそうです。
「そうよそうよー。できないことがあっても
どんどん慣れて、乗り越えていきましょうね」と私も笑いました。
母へのことばですが、自分にも言ってます。

日増しに、母は自分のペースを取り戻し、元気になってきました。
次回帰省したときは、母が思いきり書き殴るためのプロジェクトシートをあげようかな。


私は日々、このプロジェクトシート(A3、5ミリ方眼)が手放せません。かれこれ20年選手だと思います。私の用途は構成案やラフ描きですが、大きく書けるから母も楽しいんじゃないかな。

さて、例の懸案事項について、きょうだいとビデオ通話で話をしました。
「へい、きょうだい。
これから、母さんの進捗はいちいち伝えないほうがいいね?」
「うん、そだね」
「じゃあ、次は『亡くなりました』とかでも大丈夫?」
「うん、そだね。
いややっぱり、わたしのことがわからなくなりそうだったら教えて。
最後に会いに行くから」
「それは突然来るかもしれないから約束できないな。
私だって明日突然、『どちら様ですか?』って言われるかもだし」
「そっかー、そだよね。
ああ、『亡くなりました』の前に、
母さんが一人暮らしができなくなったときは教えて。施設に入るとかさ」
「オケー、そうするね」
「フクはフクの暮らしを、夫さんを大事にいちばん大事にしてね」
と気遣ってくれました。

 

互いのコンセンサスが取れてほっとひと安心なわたくしです。
ちゃんと回答が刈り取れてよかった。