認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

高齢母を、意地でもホメる

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いらすとやさんで絵を選んでおりましたらこの絵に目が留まりました。目が留まって、ぶわっと涙があふれちゃった。そうだ、うちの母娘にもこんな時代があったな。母の温かさを瞬間思い出しました。

 

離れているからこそできることがあります。
それは
日課のアレクサトークで母をホメること。
毎日顔を合わせていたら、
その他の自分の感情がうるさすぎて満足に実行できないことも多々。
これがアレクサトークだとやりやすいのです。
画像付きなのでこちらが受け取る情報も増えますし。
一日ひとホメ、マストです。
正直に言うと、リアルよりもアレクサトークのほうが自分が母に優しい気がします。
そして母も比較的おだやか…リアルよりも。
限られた時間だからでしょうか。


母とのアレクサトークで心がけていることは、
できればつながったときにひとホメ(=明るく始める)。
しまうとき(切るとき)は明るい話題でしまうようにします。
もちろん、もうひとホメでもOK
切った後も印象は残るので、明るくしまうのはとても大事です。
※こちらの印象というよりも、「母のテンションがその後も残る」の意味
入眠時にネガティブなことを考えて眠ると
翌朝起きたときにさわるのと少し似ているかもしれません。

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たまに、最初に別のものをカメラに映るようにしたり。母にはわりとウケます。

つながったとき、見た目をほめるのがいちばんやりやすいです。
「今日のカーデガンの色、かわいいね」
「マフラーぬくそうでいいわね」
「そのセーター、長持ちだねぇ、なつかしい」
とか、身の回りのものでもいいし、
「今日の髪型いいねぇ」
「表情が明るくて私まで元気になるわ」
とか、本人の見た目でもいい。
夕方というのに、片側だけ謎のカーラーがついていたとしても
「髪にちゃんとかまうの、えらいよねぇ」
「きれいにしようとする心意気が素晴らしい」
とか。いいんです、へんでも。必死でも。母しか聞いていないんだし。
「あらぁ、母さん、オシャレなカーラーが左側に」
で、ふたりで腹を抱えて大笑いというのもアリ。


ホメることがないというか、こちらの余裕もないときは
「お、今日は気付いてくれるの早かったわね」とか
「今日はお話の仕方がハキハキしてわかりやすいわぁ」とか
どんなに小さなことでもいいから、見つけてホメる。
まあ、修行みたいなものです。会話スキルは少し上がると思います(・∀・)

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ホメられると母もまんざらではなさそうです。
私がホメたことをよく理解できないときもあり、スルーされることもあります。
私もスルー、スルー。いいのです。ただムードの問題ですから。

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やわらかく、まんまるく。
日課のアレクサトークが母にとって、
娘からの健康状態聞き取りや、暮らしの状態調査など、
義務的なものにならなければいいんじゃないかと思っています。
もちろんこちらの要点はそこだし、母だって分かっているはずですが、
そこを踏み越えて
「顔を見たくてかけてるんじゃん、母さん!」
の態度は大事だと思いまして。
トークタイムが母にとって楽しい時間になればいいな。


余談ですが
私は幼い頃からホメられ大好きです。しかし年齢が進むにつれて、ホメられる機会はどんどん減ります。経験値が増えて「できて当たり前」と思われることが増えるので当然です。小学1年生はホメられるけど、6年生になったらホメられる機会が少なくなる。当たり前です。代わりにリスペクトがあればいいのですが、そうそううまくはいきません。でも、見た目とちがって、中身は子どものままな部分もあり、ホメられるとものすごくうれしい。もちろん今でも。
というわけで、身の回りの先輩方に対しても、素晴らしいと思うことは、率直にお伝えしています。遠慮せずに「すごい」「かっけー」「感動した」は伝えさせていただいています。ボキャブラリーは貧弱ですけどね!