認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

難聴でADHDの高齢母はアレクサがラクらしい

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身振り手振りで楽しませる母と、画面上でシンクロする母娘(スマホのアレクサアプリで、EchoShow5で呼びかけ通話の場合)。

母の場合は、固定電話で話すよりも
アレクサトークのほうが長くなりがちです。
雑な言い方ですが、弱い聴覚にだけ頼る電話と違い、
映像のあるアレクサは、武器(道具)が増えた感じじゃないかと思うことがあります。


Twitterでリプをしているときに、ふと気が付いたのです。
そういえば、うちの母は長電話しません。いや「できない」が正しい。
アレクサトークになる前、日課の電話はせいぜい4、5分でした。
【電話代は高い】が染みついているからというわけでもないと思います。
しみついてはいますが!
母は難聴なので、
聴覚頼りの電話というツールをやや心細く感じることと(=丸腰に近い?)、
もしやADHDで長電話する集中力がもたないのでは? と思い至りました。


アレクサで私と話すとき、母はしょっちゅうウロウロしていますし、
歌うこともあれば、踊りだすこともあります。
「チョット待ってね」と、画面からいなくなることも日常茶飯。
画像付きの通話は、母の側からして「間がもつ」ようにも見えます。
聴覚頼りではないので道具が増える感じ。「見せる」だけでも成立する会話
固定電話で話すときよりも、
聞こえているふりがしやすく、聞こえなかったこともバレにくい。
適当な相づちが通りやすい。

ちなみに今日は母、炭坑節踊っていました。


そういえば母さん、あまり長電話しないね? と水を向けてみると、
「しないよ、長電話は好きじゃないもん。
お父さんに用件は3分でまとめろと言われていたし」
と、まさかの亡父登場でした。うーん、父はどちらかというと、
「結論から言え」だったと思うのですけど(もちろん母にはそんなこたぁできません)。


まだ携帯電話がない、固定電話時代のこと。ある月の電話料金が7万円を超えて請求され、ひっくり返ったことがありました。すぐNTTに「なにかの間違いです」と問い合わせをしたところ、「◎月◎日の夜、大阪~九州間で約9時間通話されているのが原因です」_| ̄|○ 相手は母でした。

そういえばある朝、電話がツーツーいうのに気がついて、「あれ?」と思って受話器を置き直したことがありました。当時は週に一度、ひとり暮らしの母に大阪から電話をかけていたのですが、私が電話を切ったときに微妙に受話器を置きそこね、あろうことか母も受話器を置きそこねてしまい、つながりっぱなしの状態に。

7万円。(T_T)

 

あれから20年。
画像付きの通話が、機械音痴の高齢母と存分に楽しめ、
しかも通話そのものは無料。
ずいぶん素敵な世の中になったものです。