認知症母の遠距離介護記録

91歳独居の母は要介護1。認知症で高齢者のADHD、片耳ろうからの両難聴。眼底出血による視野狭窄と視力低下。そして腰椎圧迫骨折!! 東京~九州で、遠距離介護しています。執筆者は1965生の娘。いろいろあるけど、まあいい!

高齢母の気ままなお月見

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花瓶に挿したススキを窓辺に置いて
お月見団子と、秋の果物を、お月様にお供えする。

私が幼い頃、母としていたお月見はそんな感じでした。
部屋の灯りを消して、まんまるお月様を眺めて、
よく母の月の歌を聴きました。
「月の砂漠」とか「浜千鳥」とか、「十五夜お月さん」、「月」、たまに「炭坑節」も。

「月の沙漠」や「浜千鳥」は母も泣きながら歌うことが多く、
聞きながら、さめざめと泣く幼い私でございました。
それでもとてもやさしいお月見。
お月様の中でウサギが跳ねるの、見えてたっけな。


ちょっと都会に暮らせば、
川原や野原や線路端はどこにも消えてしまい、ススキがなくて困りました。
今はお店で売っているのですから便利です。
ちなみに、前日に大慌てで買いに行ったススキは1本150円(税別)。
まあまあ安いと思って、そのノリでピンポンマムを購入すると
こちらは1本500円! お高くてびーっくり(買うとき値札を確認しなかった私が悪いのです)。

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そういえば9月の帰省時、
実家で庭に生えているススキを、草むしりの一環で引き抜いたんでした。
あの大株(大きいんです)、放置しておけば1株1500円の切り花だったんだな(違。
来年はススキを1株、駆除せずに置いておこう。
お月見用にしっかり育てておこうと思いました。
お月見のとき、ススキは、月の神様の依り代なのだそうです。

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「月」を歌いながら振りをつける母。

夕方日課アレクサで母で呼びかけると、
お団子はコンビニで調達したとのこと。
デパートまで行かずによかった!
「3本入りを2パック買ってきたから、2階の窓辺にお供えするの」

お月見団子は調達できず、みたらしだそうです。
全然OKじゃないですか!  それにしても
ひとり暮らしなのに、なぜ2パックなんだろう。
……突っ込みませんでした。

「お供えしたら、お下がりを夕食にいただく」と言うので
「2パックあるんだから、1パックは先にいただけばいいじゃないですか」
と諫言すると、「そうよね。いいよね。2パックあるんだもの。もうお腹ペコペコで困ってたのよ」。

そうかい、そうかい。
夕食はお下がりのみたらし団子。
気ままなひとり暮らし。いいと思います。