先週のこと。日課電話とは別に母から電話があり、
「お隣さんから電話かけてこないでと言われた。ひどい。
フク、もうお土産とか買ってこなくてもいいから!」と激おこな母。
詳細を聞こうにも、母はうまく説明できなくて、
「もう。これからそういうおつきあいをするからいいの」と言うばかり。
「いろいろ大変だったね。お隣さんのことは気にしなさんなね」とだけ伝えました。
…この件についてはこれ以上深追いはしないことに。
※基本性質として、母は明朗快活である反面、沸点が非常に低いです。
母の言葉は気になりましたが、すぐ私が直接お隣さんへ電話して
コトを大きくするのもいかがなものかと思い
帰省時にお目にかかってお話ししようと決めました。それまでちょっとドキドキです。
もしかするとこれはお隣さんにもお詫びパターンかもしれないと思い
いつもの“こみやげ”よりももう少しだけ色をつけて“おみやげ”に。
ちょっとしたご挨拶となりそうなものを用意しての帰省です。
もしかして、母がご迷惑をかけ倒して
本気で「電話しないで」だったらどうしよう…という一抹の不安を感じつつ。
とはいえ、お隣さん(60代かな)と母(87歳)は、いつも電話で互いに呼び出して、
庭の垣根越しにモノのやりとりをするようなわりとホットな間柄。
ご自身も近隣にお住まいのお義母様を見ていらっしゃることもあり
高齢独居の隣人・母をなにかと気遣ってくださいます。
私も帰省のたびにご挨拶へ伺っており、6月はたしか
「買い物にお連れして転ばせでもしたらおおごとだから、それはしないけど
お買い物があれば、私がなんでも代わりに買ってくるからって、お母さんにも言っているの。
本当に便利に使ってね」とおっしゃっていただいていました。
帰省して、母の目を盗み、お隣さんへ、ピンポーン。
私の姿を認めるなり「チョットチョット、おくさ~ん」というお顔のお隣さん。
どうやら母は、てんこ盛りでいろいろやらかしたようです。
先週の電話の故障の際にいろいろやったみたいで…大汗。
東京からキャッチした、実家の電話故障事件の過去記事です
【以下、お隣さんに取材した内容をまとめました。長いです】
◎先週電話が壊れたとき、母からお隣さんへSOS。
お隣さんは携帯電話だから、NTTの「113」にかけられない旨を母に伝え、
「別の人にかけてもらうから待ってて」と言うと
「歩いて行くほうが早いから、
2丁目の友達のところに行って連絡してもらう」と母。
※おそらくこの会話が、母には理解できなかった。
お隣さんは、母が同じことで何度もやってきたりで、ホラーだったのではないでしょうか…。
◎母が次に向かったのは“2丁目の友達”ではなく、
お向かいさん(お隣さんとも仲良し)。
◎その後、電話の故障が直ったことを、母はお隣さんに報告していなかった模様。
◎お隣さんは、毎日フクが電話で安否確認するのをご存じで、
故障が直っていなければフクに電話しなければと気を揉んでいらした。
◎「もしかして直ったかも!?」と電話してみたら、直っていて
母が出たが「フクちゃん!」と、お隣さんを娘と勘違いし、まくしたてる。
お隣さんが「違います、隣のわたしよ」と言ってもそのまま話していた模様。
※母、よろしくないことをしゃべっていなければいいけれど。
◎お隣さんは、母の辻褄の合わない行動や、物忘れぶりに初めて遭遇し、
結構ショックを受けていらっしゃるよう。
※以前は私が「ご迷惑をおかけしていないですか」と伺うと、
「お母さん、しっかりしていらっしゃるから、全然!」みたいな対応だったので、よけい。
◎お隣さんより「補聴器はつけたほうがいいと思う」とのご意見も。
※補聴器つけていないと、物忘れが進みやすいことを危惧していらっしゃった。
以上、ほう・れん・そう でした。_| ̄|○ 「そう」!?
お隣さんと直接お話できてよかったです。深くお詫びをしたことでした。
少しでも安心していただくために
「月の半ばには1週間、必ず私が帰っていますから」とお伝えし
「なにかご迷惑をおかけしたら、いつでも私に電話してください」と念を押しました。
最悪、もしもご近所からクレームが出て、養護扱いになってしまうことが
母の快適独居を阻む最大のリスクです。
そして母は、一連のトラブル「電話をかけてこないでと言われた事件」について
ごっそり忘れているようでした。
ケロッとした様子で
「フク、お隣さんにはお土産お持ちしたの?」と聞かれました。
膝カックンの衝撃ですが、まあしょうがない。
「要介護1」レベル相当なんじゃないでしょうか。
元気はつらつに見える高齢者だからこそ
ご近所トラブルにもなりかねず
その回避なり解決なりの一助にならないだろうかと思っての介護認定申請でした。
私が、母のことで、ご近所の皆様に甘えたいというか。
ですからこの程度で済むなら御の字です。
これからもおだやかに日々が進むことを祈ります。
「余裕しゃくしゃくでひとり暮らしのおばあちゃん」ではなく
「ひとりでがんばってるおばあちゃん」ポジション希望です。
ただ、私が隣組マインドを恐れているだけかもしれない。
さらにそれは幻想かもしれない。
…やっぱり「おみやげ」に昇格させておいてよかった。