高齢ADHD母の遠距離介護記録

89歳独居の母は、どうやら高齢者のADHDのよう。東京~九州で、遠距離介護しています。私1965生。介護しながら母娘関係をおさらい、修復しています。

実家の“あかずの間”

私が気付かなかっただけで、
今から思い返せばずっと昔から母は、ちゃんとADHDだったと思います。

何度も書きましたが、母は料理上手でした。
今も、母の“絶対味覚”には頭が下がります。

小学校高学年になると、私は母の料理を自分でも作りたくなり
レシピを書き起こそうとしたことがあります。
コロッケとか、ハンバーグとか、大好きな味を自分でも作れるようになりたかったのです。
しかし、分量を聞いている途中で母にキレられてしまい、
私が落ち込んで終わり…というパターンでした。
今ならわかります。
感性でつくる母には、
「水はカップどのくらい?」「砂糖は大さじ何杯なの?」「しょうゆは?」と聞かれても
「わからんちゅうねん!! 適当に決まってるでしょうがっ💢」
だったのでしょう。
今ならば、あのとき母がなぜ不親切だったのかがよくわかります。
ちなみに当時の私はものすごくつらく悲しかった…。大人になるって素晴らしいこと! 違うフレームで見えるんですから。

外見はヤリ手に見える一方で、家では一貫して片付けが苦手だった、母。
転勤族で、ずっと社宅に過ごしていましたが、
子どもたちが家を出てからは、どの家でも開かずの間がありました。
屋外の納屋とは別に、室内にひと部屋、開かずの間と呼ばれる、
ものが押し込められて納戸化した部屋です。床が見えないような。
完全に散らかすことが許された部屋…
母の、母による、母のための、開かずの間、みたいな。

父も見て見ぬ振りをしていたようです。夫婦の平和のためでしょうw。


終の棲家として、今の家に引っ越してからは
当然のことながら、はじめは開かずの間はありませんでした。
父が存命の間は、座敷は座敷だったのです。
しかし、父亡き後は、まず2階のひと部屋がぐっちゃぐちゃになり、
次に座敷が雨戸が閉まったままの開かずの間になり、
2階のトイレは壊れてそのままで、
ほかの部屋にもカオスが広がっていき……
久し振りの帰省時に、なにか決定的におかしいと私が気付いたのが2015年でした。
セルフネグレクトも疑いましたが、もしかするとそれもあるのかもしれませんが、
ADHD由来の「片付けられない」が年齢と共にブラッシュアップしてしまったということだったのだと思います(推測)。


2015年の台所とダイニング。開かずの間ではないところも、なかなか凄まじかったです。やーん、もう。

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ここから私が介入して片付けさせてもらい、
2016年の春には母から
「3、4カ月に一度でいいから帰ってきてくれたら助かるな」の要請を受けて、現在に至ります。

 

とにかく母の頭の混乱を少しでも収めたくて
母の視界をできるだけシンプルにしようとしました。

今もデフォルトで、母は引き出しは閉められません。これも昔からそう。
帰省時は今でも毎回こんなふう。これを見ると、私はちょっとニヤッとしちゃいます。あまりに母らしい。

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実家の片付けをするとき、うちの場合は
信頼関係を築くために、
散らかっていることに対して一切文句を言わず、驚きもせず、
母を責めずがコツです。
ただ淡々と片付けまくります。これは今も心しています。
母に後ろめたさをみじんも抱かせないように。
そう。わたしは『家政婦のナギサさん』
腕利きの、優秀な家政婦さんに徹するのです…。


さすがに3年以上経つし、今は私の片付けもずいぶんラクです。
1カ月分くらい散らかされたくらい、なんのその。
それでもやはり、母の頭の中がスッキリするように、目に見えるものは
できるだけ片付けておきたいと思っています。

ビフォア・アフターで、昔がんばったことをふたたび載せておきます。
開かずの間だった座敷。

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片付いたことですし、エアコンを使えるようにして、帰省時の私の仕事部屋にしました。

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今月の帰省時。あれから4年、台所もずいぶん片付きました。張り切って料理する母を磨りガラス越しにのぞいたもの。いつまでも楽しく料理してくれたら最高です。

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私自身は、高校時代の下宿のおばあさんに、洗濯物の干し方や食後の片付けを仕込んでもらったり、嫁ぎ先の姑さんの立ち居振る舞いを見て学んだり、すごく勉強になりました。よそのお宅に触れるのは緊張もしますが楽しいです。それから、仲のいい友達の、お商売をしていらっしゃるお母様のきびきびした立ち居振る舞いも心がけて真似ました。しつけてくださったみなさんに感謝。これからもまだまだのびる予定です。

【過去記事です】

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